ライブ・レビュー (1999)

1999年に見に行ったライブの感想です。



1999年に見に行ったライブ

1999.3.15 THE FLOWER KINGS 渋谷ON AIR WEST
1999.6.6 KULA SHAKER Zepp Tokyo
1999.7.10 IN FLAMES(共演 CHILDREN OF BODOM, SINERGY) 川崎クラブチッタ
1999.10.30 ARCH ENEMY 渋谷ON AIR EAST



・THE FLOWER KINGS(1999.3.15 渋谷ON AIR WEST)

ついにこの日がやってきました。 前日から興奮のあまり夜眠ることができず、 もちろん当日仕事も手に着かない状態... こんなにこの日が待ち遠しかったライブもない! 今回はうちのバンド(ETCC)のメンバー2人と見に行きました。
最初メンバーが入ってきたとき、誰が誰だかわからず マイケルを見てロイネだと思いこんでしまった。 カイパ時代のロイネにそっくり、さすが兄弟だと妙なところで納得しているうちに、 まずはピンポンの音で始まる(グラスハウス@GGのようだ!) RHYTHM OF LIFE〜RETROPOLISの流れでライブがスタート、 しかし客席の反応はイマイチ、なんでだ? 今までメタル系の立見コンサートばっかりだったからかな? 大体周りをよく見ると客が少なすぎる!。 しかしおかげでほぼ最前列からライブを見ることが出来た。 おいしすぎる。あまりにも近いのでメンバーの表情が間が直接伝わってくる! これぞライブだ!
その後、WORLD OF ADVENTURESにGO WEST JUDASを組み合わせた曲 BIG PUZZLE、THERE IS MORE TO THIS WORLDなどの名曲が スタジオ盤よりパワーアップした形で演奏され、 おとなしい観客も少しずつ盛り上がっていった。
金色の衣装がまぶしかったトマスは井上順(友人の第一印象!)のような風貌で、 スウェディッシュ・ジョーク!を飛ばしまくるという、 軽いとぼけたキャラが意外だった。繊細なキーボーディストというイメージは 見事に崩れ去った!こんな人だったんですね〜。 曲の途中でCLOSE TO THE EDGEの中間部弾いて笑い取るし...(^^;)
ロイネは、鳥と魚の絵をモチーフとしたデザインのアイバニーズのギターを ずっと弾き続けていた。 ギターの音色は想像通り流麗で情感豊かであり、 スタジオ盤に比べてかなりアドリブを取り入れたプレイを展開していた。 中でもソロの泣きの部分でリズムをためまくっていたのが印象深かった。
また、ディレイとボリュームコントロールによるヴァイオリン奏法で 作り出される、浮遊感のある空間的音像が美しかった。
でも時々、ミスタッチによるノイズがディレイされてしまい 「しまった!」という顔をしていたロイネがほほえましかった(^^;)。
あと曲の途中でハッセのマラカス取り上げて振ってたけど、 このときリズム全然合ってなかったぞ!
それに橙と緑を基調にした妙な衣装(高崎線じゃないんだから!)... にも苦笑してしまった。
銀ピカパンツを履いていたハッセは格好良かった。 単なるボーカリストだと思っていたら大間違い! なんとエレキギター、アコースティックギター(レフトハンドモデル)、 タンバリン、マラカスなどのパーカッション類の楽器を せわしなく頻繁に持ち替えながらボーカル、コーラスをこなしていた(1人GG状態!) しかもどれもが超一流じゃないすか!
それに加えて唯一ステージ上でロック風アクションを決めてくれて ライブの躍動感を一人で作り出していた。 うれしい誤算だ〜。今回のMVPでしょう。
ライブの後半はSTARDUST WE AREからの曲が多く演奏されたが 個人的にはCHURCH OF YOUR HEARTが一番きました! 本当に感動して泣きそうになってしまった。
あとは、カイパがどうのこうのといっておきながら 演奏された(スカされた?)彼らの代表曲 IN THE EYES OF THE WORLDの疾走感も爽快だった。
そして、アンコールはSTARDUST WE ARE...全く心憎いぞ。
全体的に音のバランスが少し悪かったかな... ロイネのギターは目立ってたんだけど もう少し、ハッセ&トマスの音が前に出てきても良かったと思う。
彼らのレパートリーはたくさんある (フラワーキングス名義だけでなく、ロイネ、トマスそれぞれのソロ作 カイパ...)ので、他の日は違った曲を演奏したんだろうなぁ 16日に仕事さえ入らなければ見に行く予定だったのに(T_T)
なにはともあれ「天国ってこんな感じなのかなぁ?」って感じさせるような 夢の中の出来事のようなライブでした。 あまりにもほんわりしていて気持ちよすぎて、 どんな感じだったか思い出せなかったりもします。
スウェーデン産のポジティブなパワー(これがフラワー・パワーってやつ?)を 注入されたという感じです。
最後にTシャツ、UTOPIA/RING OF LIGHTというSTOLTレアシングル (これも内容が素晴らしかった)などを購入したが、 グッズ購入者にサイン会が用意されていたのにはビックリ!
メンバー全員にサインをしてもらい、握手したが、興奮して 「Thank you」しかしゃべれなかった...ああ自分が情けない〜...
握手会の時に間近で見たメンバーは皆、人なつっこかった あと格好良かった。 (アルバムのジャケット写真ってなんで写り悪いものばかり使うの?)
また絶対に見たい!!!、でもあの観客数考えると...赤字かも... 今回が最初で最後の伝説の来日公演とならないことを祈ろうっと。


・KULA SHAKER(1999.6.6 Zepp Tokyo)

この日はちょうど「ムトゥ〜踊るマハラジャ」の放送日! ライブ前にちょっと見て、頭をインド化!し準備万端でライブ会場に向かいました。 (でも風邪が治っていないのでフラフラしてて会場に行くまでがきつかった。)
会場到着後まわりを見渡すと女性客が目立った。 それもちょっとおしゃれというかとんがった感じの... (個人的には、10年ぐらい前、スタイル・カウンシル好きだった女の子達にイメージがダブった。) 2ndの影響でもうちょっとロックオヤジが来てるかと思ってたけど... こりゃ、みんな1stばかり聴いて、2ndはあんま聴いてないだろうな...と思っていたら、 案の定「2nd買ったけど全然聴いてないのよね〜」 「2ndは2,3回流して聴いただけ〜」みたいな会話があちこちから聞こえました(^_^;)
さて、暗くなってからかなり待たされた後メンバーが登場、 オープニングは、KNIGHT ON THE TOWN、 そして立て続けに、HEY DUDE、 最ももりあがるであろう切り札のこのをこんなに早く持ってくるとは!早すぎ! しかしこの曲はやっぱり超名曲。格好良すぎてため息が出る... (今後彼らにこの曲を越えるほどの名曲を作れるかどうか)
1stからのノリの良い2曲で早くも会場は爆発的に盛り上がってしまった。 (もうちょっと後に取っておけばよいのに、後半大丈夫か?...などと心配になってしまった)
スタジオ盤ではギターをたくさん重ねているが、 ライブはクリスピアンのギター1本となるので それを埋めるべくジェイのキーボード(特にオルガン)が大活躍しておりうれしかった。 (といってもやっぱり主役は断然クリスピアンといった感じなのだが...) クリスピアンがギターを掻きむしりながら、シャウトするさまはやはりライブ映えするのである。
その後はシングルの曲をはさみ、 2ndの曲(108 BATTLESの後、2ndを1〜3曲目まで順番に)が続けざまに演奏されたためか 会場内は少し落ち着いた。 1stの曲と違い派手さ、激しさはあまりないが グルーヴ感があってこれはこれで良い雰囲気。 しかし2ndの曲はフロイドを思い浮かべる曲が多い。 ただでさえ似ていたのに、プロデューサーが同じだから当然といえば当然だが。 特にまったりしたディレイのかかったギター(特にスライド奏法)と 独特なオルガン音との絡みはエコーズの頃を思い浮かべてしまう。
その後演奏された曲の中では GRATEFUL WHEN YOU'RE DEAD〜JERRY WAS THEREの動から静への移り変わりが素晴らしかった。 この曲だけで1st〜2ndの流れ、クーラ・シェイカーというバンドの多面性を凝縮していると 言っても良いでしょう。
メロトロンの音と呪文のような歌が印象的な曲TATTVAも良い。 どこかへつれて行ってくれるような不思議な感覚すら覚えた。
出だしが金八先生の「人として」(ファンに殴られそうだな)に似てる SHOWER YOUR LOVEがさわやかに演奏された後、 ギターカッティングから始まる(今日何度目?)HUSHで再び盛り上がりはピークへ。 この曲、元曲がいいもんなぁ...ほんとこの曲をカバーするなんて目の付け所が良い。 この頃のサイケなアートロックのカバーアルバムとかやっても面白いかも! 1期パープルはもちろん、 ヴァニラ・ファッジ、アイアン・バタフライ、ストロベリー・アラーム・クロック... みたいなことが頭をよぎっているうちに曲が終了。
メンバーはこれで一度引っ込んだ後、アンコールへ突入、 さすがにもう派手めな曲は残っていないので 比較的ゆったりとした曲が演奏されていき、大ラストのGOVINDAへ...
去り際にクリスピアンが「マタネ!」って言ったのが耳に残ってる! 「キミタチサイコーダヨ!」BY ジョン・ウエットンのように これからも日本に来るたびに延々言い続けたりして(^^;)
終了後なんとなくHOLLOW MANあたりがかかるんじゃないかな?... って思ってたけど考え過ぎでした! (イメージ的にピッタリあうと思うんだけど...)
ライブを全体を通して考えると ストレートなロック色の強い曲も良かったが、 サイケでけだるい雰囲気を持った、地味な MYSTICAL MACHINE GUNやJERRY WAS THEREあたりの曲がとてもライブ映えしていた。 室内ライブハウスなので音が反響するため、 疑似トリップ感覚に陥ることが出来るし... (風邪ひいて熱出てぼーっとしてたせいもあるけど)やたら気持ちよかった。
今回は、最もロックが創造的で魅力にあふれており パワーがあった68〜70年ぐらいのサイケな雰囲気を味わうことが出来ました。 現在こんな感覚を味わえるバンドはそう他にないでしょう。
客とのかけあいとかしゃべりとか長いドラムソロとか 通常のライブにありがちな、客が退屈するようなことは一切せず、 立て続けに曲を演奏しまくって、さっさと帰っていった...といった感じの あっと言う間のライブでした。 (実際に演奏時間は1時間半弱だったと思う、短い!)
たまにはこういうシンプルなライブも良いです。 でもやっぱり体調整えないとね。 あと2階席立見はかなり見づらくてちょっと残念だった。 Zepp Tokyoもそんなに良いところだとは思えなかったし。
帰り道「絶対にバンドでHEY DUDEやるぞ!」と心に誓いました!


・IN FLAMES(共演 CHILDREN OF BODOM, SINERGY)(1999.7.10 川崎クラブチッタ)

うちのバンド(ETCC)のメンバー(フラキンの時とは違う)と共に会場に到着すると、 予想通りメタルTシャツ着た客ばかり... 特にクレイドル・オブ・フィルスなんか会場前で3人も発見! 今回はイン・フレイムスと同じスウェーデン出身ということで、 フラキンTシャツを着ていきましたが さすがに同じ考えの人はいなかった。 (同じ北欧でも、シンフォとデスを両方聴くような人なんてなかなかいないか...)
さて案内を見るとSINERGYの文字...噂は本当だったのか、 アルバムチェックしておくんだった...と考えても後の祭りである。 会場に集まった客も知らなかった人がほとんどだったみたいで 「(来るって)聞いてないよ〜」「(アルバム)聴いてないよ〜」という声が チラホラと聞こえました。
入場して1時間近く待った後、最初に登場したのは なんと個人的に一番楽しみにしていたチルドレン・オブ・ボドム!、 SILENT NIGHT,BODOM NIGHTで派手に登場。シナジーじゃなかったのね...
その後もLAKE BODOM、WARHEARTとドラマティックでクサイ楽曲の連発! やたらテクニカルな曲が多いので、ライブで再現できるのか? (特にアレキシはギター&ボーカルだし、きついのでは...) とちょっと心配していたが演奏は全く問題ない...というか 想像をはるかに上回る出来であった。 スタジオ盤より数倍テンポアップしているのに 超絶ネオクラシカルフレーズの速弾きを 次から次へと正確に決めていく...すさまじいテクニックである。
アレキシはステージを暴れ回り、ギター弾きまくりでとにかく1人で目立っていた。 格好良い! やはり声援も独り占めで「あ゛れ゛ぎ じ〜!」といった デス声による声援が場内至る所で響きわたっていた。 (みんな他のメンバーの名前知らないんじゃないか?って思ったほど)
アレキシ以外では、 短髪キーボーディストのヤンネがアレキシに負けじと超絶プレイを連発。 ソロになるとショルダーキーボードで登場するし、 中盤、アレキシのギターとキーボードの掛け合いがあるなど かなり目立っていた...がステージングは 慣れてないというか、デスメタルにあまり溶け込んでない(風貌も全然デス風でないし!)で 1人だけ浮いてるように見えてとてもおかしかった。 でも、おどおどしているように見えても、 ちゃんと信じられないようなフレーズを簡単に連発してました。 今のデス系のスタイル、実は嫌々やってるんじゃないか? こんなに上手いプレーヤーなのだからやめなきゃいいけど。 もうヤンネーとか言わないでね(^^;)...
アンコールは、DOWNFALL,TOWARDS DEAD ENDの2曲。 最後に高速フレーズから始まるTOWARDS DEAD ENDもってくりゃ 嫌でも盛り上がるって!
どの曲もスタジオテイクより数段スピードアップし、疾走感が増し、迫力満点。 バンドとして非常にまとまっているし、曲順などの構成も完璧で、 最後までだれることなく盛り上がりっぱなしの素晴らしい内容でした。
バンド名と同名のタイトル曲やると思ってたのにやらなかったのには、 ちょっとスカされましたが(1st,2ndの両方に入ってるぐらいだから 絶対やると思ったんだけど...)。
あと周りに、曲の要所要所の高速メロディを 口で「てーれーれーれー、てーれーれーれー、ぱららぱららぱららぱらら...」(←TOWARDS DEAD END) みたいに叫びまくってる人がいてちょっと興醒めしたのが残念だった。 デス声の歌詞を覚えられないから気持ちが分からないでもないけど こういうのは聴いてる方がとても恥ずかしくなるんだってば!
2番手はシナジーが登場。 最初金髪のスラッとした女性が出てきたとき、 周りが「キンバリー!」と叫んでいたが、 その後ルックス的に対極に位置する?キンバリー本人がおどろおどろしく出現すると その声が数秒後笑いに変わってました(^^;)。
アレキシは上半身裸で登場、もう1人のギターはイエスパーじゃありませんでした。 競演が見られなくて残念...
結局アルバムタイトル曲BEWARE THE HEAVENSを含む4曲を演奏。 曲聴いてこなかったからあまりのれなかったけど (同じような人が多かったのでは?) アレキシのスリリングなソロは迫力満点、説得力十分。 ここでも弾きまくり目立ちまくりで完全にバンドをリードしていた。
にらみをきかせながら、黒髪を振り乱し歌うキンバリーの姿は なかなかさまになってましたが、声が通らない...ちょっとキンバリーはパワー不足でした。 バンド自体もちょっとまとまりにかけてたかな...
たった4曲だったので当然、演奏はあっと言う間に終わりました。 演奏後、金髪キーボード女性はバラを会場に投げ入れてなかなか様になってました。 キンバリーはこれに負けじと?何かたくさんの紙を投げ込んだのだが 見るとシナジー宣伝ビラじゃありませんか...商売上手だわ。
盛り上がりまくったチルボドの後はちょっと可哀想 ちゃんと告知されてないとみんなも予習してこないだろうし... 流れ的に実力や知名度からして、最初に出るべきじゃなかったかなぁ? 少し会場内のテンションが落ちました。
さて、メインのイン・フレイムスは荘厳でクラシカルなイントロとともに ムード満点の中登場し、新作から1,2,3曲目の順に演奏。 まるでCD聴いてるみたいで、流れも良く勢いもあったのだが 肝心のツイン・ギターが全く聴こえてこない... ドラムとベースとデス声だけがやたら響きわたっている...これは一体どういうことだ! 夢のような哀愁漂うツイン・ギターの独特の音場が、このバンドの売りなのに 曲を途中まで聴かないと、どの曲が演奏されてるのか良くわかんなかった... 最悪である。こんなにひどかったことは今まで無かったのに! 後で考えると、チルボドもシナジーもギターはアレキシが ハイポジションでバリバリとソロフレーズを弾いていたからギター音が聴きやすかったのかも (IN FLAMESのギター音は比べると、弾きまくることはないし ロー・ポジションのリフやコード弾き、ロングトーンのフレーズが多いから 音が前に出てこなかったように感じたのかも...)
その後はJOTUN,EPISODE 666,MOON SHIELD,BEHIND SPACEあたりの 過去の名曲を演奏、メロディアスで美しくて馴染みのある曲はやはり盛り上がる。 中でもEPISODE 666の盛り上がりは良かった。 デス声で歌えない曲が多い中「666!」って簡単にシャウトできるのは最大の強みでしょう。 演奏前の曲紹介での「EPISODE?」−「666!」の掛け合いによる 曲のあおり方もさすがでした。
しかしイエスパーってこんなにソロとか弾かないタイプだったのね... アレキシの後ってこともあるし、 今までジョン・ペトルーシ、マイケル・ロメオ、キコ・ルーレイロなど スーパーギタリストを生でたくさん見てきたせいもあるけど ちょっと物足りなく感じた。 (まあ、イン・フレイムス自体、ソロで聴かせるより楽曲で聴かせるタイプだけど) ZOMBIE INC.の後半のクリーントーンでのギター・ソロフレーズも なんか怪しかったし...イエスパーしっかりしてくれ! で、そんな中、ビヨーンは結構健闘してたと思います。 ソロもかなり弾いていたし(でもそれが前に出てこない...バランス最悪!) ビヨーンがこんなに弾けるとは、イエスパーがこんなに弾かないとは 思わなかった。
アンダースのデス声は迫力があり格好良かった。 アレキシのそれとは説得力で大きな違いがある。 ただ、MCになるとまるっきり普通の声で、 スウェディッシュ・ジョーク? (ア:お前ら疲れてないか?、客:疲れてねーぞ!、に対し、ア:俺は疲れた... みたいなこと言ってた)を飛ばしまくってたのには笑った。 フラキンのトマスもそうだったけど、スウェーデン人は案外陽気なのかなぁ?
あと効果音やピアノ、オルガン系は全部打ち込みでした。 これはサポートメンバー入れて生で演奏して欲しかったな。 それもあってだろうけど、ドラマーはヘッドフォンして叩いてました、 リズムキープももちろん大事だけど ライブ独特のノリがこれでは生み出されないのでは...(個人的にあまり好きではない) サポート入れないのなら、効果音なし&ドラマーのヘッドフォン無しで 演奏して欲しかったな。... でも肝心要のSTAND ABLAZEでは頭のピアノ音入れてない! 要所は押さえてもらいたいものである。
オーラスはEVERYTHING COUNTS...なんでこの曲がラストなんでしょう? もっと彼ららしい名曲がたくさんあるっていうのに... これもちょっと納得いかないな。
最初から最後まで、最も目立たなきゃいけないはずのギター音が ほとんど聴こえ無かったのは痛かった... 疲れすぎて後半のれなかったせいもあるけど イン・フレイムスの印象はあまり良くないです。
荘厳でクラシカルなイントロを要所に折り込んだステージングは なかなか雰囲気があって良かったけど... 音のバランスもライブイベント全体の構成も非常に重要だわ。 彼らはもっと実力はあるはずなのにもったいない!
5時開場で終わったの9時、特に6時から9時の間は ずーっと暴れっぱなし...さすがにクタクタ&フラフラです。 この手の激しいライブでこれだけ長い間拘束するのはよくない。 イン・フレイムスの後半あたりからあまり記憶がないです(^_^;) とにかくこれじゃ後に出てくるバンドが不利だし可哀想。
結論としては、、チルボドもイン・フレイムスもそれぞれ絶対に単独で公演を行うべき! シナジーはもっとバンド練習しましょう!
自分の中では今回のライブにより、チルボドはイン・フレイムスを完全に超えました!
てなわけで、帰りは当然チルボドTシャツを買って帰りました!


・ARCH ENEMY(1999.10.30 渋谷ON AIR EAST)

今回は、昨年来日時に素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた彼らが、 メロディアス寄りになった3rdアルバムの発表、ベーシストの交代等を経て、 どれほどの成長、変化を見せてくれるか非常に楽しみであった。
会場に少し遅れて到着すると、 オープニングアクト(途中から来たのでバンド名は分からずじまい(^^;)...ごめんなさい...) が早くも熱い演奏を始めていた。 曲が終わる度に、律儀にきれいな発音で「アリガトウ」とお礼を言うボーカルをはじめ 演奏はアグレッシブでかなりしっかりしており、会場はかなりあたたまりました。
さて、前回と同様、今回もかなり間を空けたあと (折角盛り上がっていたのに時間空けすぎ...) 荘厳でいかにもな混声合唱イントロの中 「アーク・エネミー」という低音が会場に響きわたると共にメンバーが登場、 3rdの1曲目THE IMMORTALでスタート。 来日するかどうか心配していた売れっ子のシャーリー・ダンジェロが ちゃんと来てるのが確認できてうれしかった。
最初から飛ばしまくりで格好良いのだが、曲のキーが違うので少々違和感があった。 レコーディング時に半音下げで演奏していて、 ステージでノーマルなチューニングで演奏しているせいなんだろうけど... アルバムを聴きこんでいるためちょっと気持ち悪く感じた。 (残念ながらこの後の曲も全てキーが違っていたと思う。 前回のライブでもそうだったっけかなぁ...)
DARK INSANITYに続く、DEAD INSIDEでは メガデス風フレーズ後の歌が始まる前に一端ブレイクを入れ、タメを作っており、 これがとてもライブ映えしていた。 この手法?は他にも、 2ndの激烈ナンバーDIVA SATANICA(中間部で演奏をやめ、フィードバック音だけで数十秒間タメまくる) LET THE KILLING BEGIN(ギターソロ途中、ディレイ音だけで数秒引っ張る) などで使われていました。
最新作3rdの曲数が少ないこと、ライブ向きの曲が少ないことなどが主な理由かもしれないが、 3rdの曲は少なく、過去曲が多く演奏された。(EUREKA、DIVA SATANICA、DARK OF THE SUN、BEAST OF MAN、 TEARS OF THE DEAD、LOSING FAITH、TRANSMIGRATION MACABRE、LET THE KILLING BEGINなどなど... ちなみに1st,2nd,3rdそれぞれ演奏された曲数はほぼ同じ) ただ3rdの曲はメロディアスでドラマティックになっている分、起伏が激しくライブ映えしていた。 特にPILGRIMからメジャーコードを取り入れた新しいタイプの曲SILVER WINGと 続く流れは相当盛り上がった。
3rdの曲は5曲(FIELDS OF DESOLATIONを'99バージョンとすると6曲) 演奏されたが、間に以前の曲が挟まれているものの 順番は全てアルバムの曲順になってました。 これはきっと、3rdアルバムが曲順を含めて相当トータル的に練られている ことを示しているように思う。
1st,2ndの曲は前回来日時に披露したものとほとんど同じでしたが、 過去の曲もシャーリーのベースのおかげで相当パワーアップしていました。
ヨハンの落ち着きのないキャラクターは相変わらずで、 IN FLAMESのアンダースがMCでは普通の声で陽気に曲紹介していたのとは 非常に対称的だった。手で悪魔サイン!を作っては、客にそのサインをするよう煽ったり、 リズムに乗せてマイクを両手で竹とんぼのようにクルクルしたりととにかく挙動不審で 暗く怪しい雰囲気を醸し出していた。 キャラクター的にどちらが好きかは好みが分かれるところでしょう。 個人的にはヨハンタイプが好きです。
クリストファーは前回と比べ最も成長したのでは? ギターソロ時のキメや、ステージアクション、客の煽り方などで 格段の進歩が見られたように思う。演奏にも随分余裕が出てきました。
百戦錬磨の兄マイケルはさすがであり、アルバムに忠実な弟に比べ 相変わらずアドリブが冴え渡っていました。
アモット兄弟2人で絡む、ステージアクションのバリエーションもかなり増えていた。 泣きの高速フレーズのハモリパートなどを兄弟2人(顔があまり似てないのには笑うが)が 揃って弾いているさまは、見ていてたまらないものがある。
ダニエルのドラムはもたれる部分もあったが破壊力抜群、 特に暴虐曲での突進力はすさまじく、説得力ありすぎ! 複雑なリズムやテンポが急激に変わってもスムーズに対応していた... やはりすごいドラマーである。
しかし今回最も前回と違ったのは、シャーリー・ダンジェロの加入でしょう。 ごつい体つきと同様、太く骨太でそれでいてメロディの輪郭がはっきりとした ベースラインは効果てきめん! 特に過去曲などを聴くと、楽曲の良さが数倍増幅されているのがわかった。 鬼に金棒とはまさにこのことで、これでますます他のバンドとの差が付いたように思う。
3rdで最も攻撃的なANGELCRAWのあと、メンバーが引っ込み、 アンコールではドラム、ベース、ギター2人の順に1人ずつ登場し、 インスト曲を披露、これは新曲?? 部分的にメジャーコードを効果的に取り入れた、 非常にメロディアスな曲だった。SILVERWINGで味をしめたのだろうけど、 これは歓迎すべきこと、どんどん新しい開拓をしていって欲しい。 (もちろん大事な部分を忘れてもらっては困るが)
ヨハンが登場し、続いて演奏されたFIELDS OF DESOLATIONは やはり代表曲だけあって素晴らしすぎる完璧な出来!、今回のベストといえるでしょう。 後半の兄弟の大泣きのギターソロバトル&ハモリに 会場の盛り上がりも最高潮に達した。
再度メンバーが引っ込んだ後、2度目のアンコールは、BRIDGE OF DESTINY (空耳アワーのせいで、サビはどうしても 「何やっても一緒ですってねー」と聞こえ、ちょっと笑ってしまった。) 最後まで演奏すると思いきや、 スローテンポのソロ直前(どうせなら最後まで聴きたかった(TT)) まで演奏後、爆音と共に大ラスト、前回と同じBURY ME AN ANGELへとつながりました。 この曲はアモット兄弟がメイン部分リフを高音パートでハモるので、 スタジオ盤では入っているバッキング音が無くなって、 どうしても貧弱でも物足りなく感じてしまう、しょうがないのだけれど... それでも極太ベース音のおかげてかなり補われており、 ラスト(観客もみな同じように分かっていたはず)ということもあって当然盛り上がりました。 曲の最後はお約束のように1分近く引き伸ばされ、 「THANK YOU TOKYO」というヨハンの絶叫、 ドラムの乱れうち、アモット兄弟の高速ソロで幕を閉じました。
今回はメイデンのACES HIGHはやりませんでした。 もう持ち曲も多いから、カバー曲をやる必要はないか... というより前ベーシスト、マーティン・ベンソォンの見せ場的な曲だったからかもしれない...
代表曲は全て演奏したと言って良く、大満足のライブでした。 これからの更なる進化を予感させる素晴らしい内容であり、 帰り道、次回も見に行くことを心に決めました。



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