2009年に聴きまくったアルバム95枚を順位付けして紹介します。
一番聴いた曲=最も感動した曲は、GITA GUTAWAの1曲目
「KEMBANG PERAWAN」です。
(ちなみに裏No.1は「ぼくらのうた」です(笑)←(「ぼよよん」と「まんまる」を超えました!))
韓国からまたまたとんでもない連中が出てきました! 有能なアーティスト3人が結成した新バンドのデビュー作になるのですが、 シンフォニック・ピアノ・ロックとでも表現すればよいのでしょうか... まるでBEN FOLDS FIVEが韓国に亡命したあげく 70年代シンフォの影響をもろに受けたような感じです。(←ホントかよ?) 言葉にするとめちゃくちゃに思えますが、この組み合わせが奇跡を起こしています! メインとなるピアノはもちろん、メロトロン、シンセ、オルガン...を 効果的に配するキーボードのセンスがずば抜けています。 弾けるようなリズム隊との相性も抜群で、演奏もかっちりとまとまっています。 さらにメロディが思いっきり泣けます... 儚げで切ないメロディと泣きじゃくるメロトロンの組み合わせは、 イスラエルのROCKFOURに近いものを感じました。 一刻も早く2ndを出して欲しいです! |
70年代イギリスのどマイナーなジャズ・ロック・バンドの再発盤。 一体ナンナンデスカ?!...凄い凄い凄すぎる...まだこれだけの超名盤が よりによってイギリスに残っていたなんてびっくりです。 この作品のせいで、それまで愛聴していたMASS MEDIAの衝撃が 一気に吹き飛んでしまいました。 次から次へせわしなく楽曲が展開し、 ありとあらゆるタイプのジャズ・ロックの要素が次々と飛び出してきます。 激しい超絶技をビシビシかましたかと思えば、叙情的な引きのパートがあったり、 おしゃれでクールに決めたかと思えば、民族色を取りこんでみたり... 聴くたびに新たな発見があります。 これだけジャズ・ロックのうま味成分が凝縮されているのに、 何故ほとんど話題になっていないんでしょうか?理解に苦しみます... (私の耳がイカレてるのかもしれませんが...興味をもった方はせめて試聴してみてください!) 内容が良いので盤起こしなのがとても残念です。 (誰かマスターテープからきちんとしたリマスター盤出して〜) もちのろんプログレ名盤紹介にも掲載します。 |
インドネシア音楽界の超重要人物ERWIN GUTAWAの愛娘によるデビュー作。 これがもうとてつもない奇跡的な名盤となってます! 超絶シンフォな1曲目(MELLY作曲)を聴いた段階で、 あまりの感動に涙が出てしまいました。 親バカを通り越したERWIN GUTAWA大先生による渾身のプロデュース、 オーケストラ・アレンジ、 豪華作曲陣による美メロ満載な楽曲だけでも凄いのに、 彼女本人の天使のような歌唱が素晴らしいのなんの!... これまでロック系、ポップス系、R&B系... インドネシアの数多くの歌姫と出会ってきましたが、 彼女の声はクラシック系... 透き通ったハイトーンには何度も殺されました。 1993/8/11生まれってことは、このアルバム出したころはまだ13才?... もうGITA GUTAWAはインドネシア...いやアジア...いや地球の宝ですね!(←バカ) ルネッサンスを愛するようなシンフォ・ファンはもちろん サラ・ブライトマンとか聴いてるような一般の方にも 是非聴いてもらいたい一品です。 #西新宿の某店に仕入れたら絶対に話題になると思うんだけどなあ...(←こう書いちゃうと仕入れづらい?) |
スウェーデンの新鋭メタル・バンドの2nd。 仕事帰りにユニオン某店に立ち寄ったところ、 ソナタ・アークティカが最も輝いていた頃の北欧メロスピを 著しくクサくしたような楽曲が流れていてツボだったので NOW PLAYINGのジャケットのバンド名「TALL STORIES」を覚えて帰宅... 早速ネットで注文しようとたら 「ジャーニーの元ヴォーカルが参加したメロディアス・ハード?」 ...なんかおかしいので試聴したら全然違うバンドであることが発覚。 その後最近の新譜を片っ端から試聴しまくってようやくこのアルバムにたどり着きました。 (ちゃんと置き換えてよ! > 店員) ベタベタB級メタルと切り捨てる人もいるとは思いますが、 ソナタ・アークティカにヴァレンタインやドラゴンランド(ネヴァー・エンディング・ストーリーのイメージ)あたりを 加えたような超日本人向けサウンドには、思わず胸がきゅんきゅんしてしまいます。 しかしこの劣悪な音質はいっタイ(←次藤君風)... 初めて耳にしたとき、ipodのケーブルが抜けかかってるのでは?と確認してしまったほどです。 自分がドラマーだったら確実に脱退しますね... ドラマー君はやたら性格良いのか、なにか弱み握られてるのか... とか余計なことを考えちゃいました。 |
南米のビートルズとして、ウルグアイのLOS SHAKERSと並び称される、
ペルーのポップ・バンドのデビュー盤。
実はあまりにも内容が良過ぎて数年前に一回聴いたあと
長い間封印していました。 後期ビートルズ〜バッドフィンガーに極限まで近づこうとし、 本家のカヴァーまで収録する徹底したリスペクトぶりに脱帽です! ビートルズやバッドフィンガーへの強いあこがれと愛情が、 曲、歌、演奏からあふれ出ています。 あまりに好き過ぎて彼らの楽曲を演奏せずにいられない... といった素直でまっすぐな気持ちがひしひしと伝わってきます。 歌とコーラスの純粋さ、温かさは本家以上といえるでしょう。(さすが南米) ジャケットも最高です。 何故か4曲目だけヴァニラ・ファッジしていて、 浮きまくってるのが微笑ましいです! |
バッドフィンガー、パイロット、ELOと並ぶ、
最高のビートルズ直系バンドによる5thであり最終作。 本人たちが、このアルバムで活動を停止することを意識していたのかどうか わかりませんが、 彼らの輝かしい足跡を総まとめしたような名盤に仕上がっています。 1stのまんまビートルズ路線、2ndのかわいいシンフォポップ路線、 3rdの同世代ライバル(バッドフィンガー、パイロット、ELO)路線、 4thのカラフルなニッチポップ路線...が一枚のアルバムに 丁寧に詰め込まれているので、途中で何度も泣きそうになってしまいます。 これまでのアルバムも全て名盤でしたが、最終作もやっぱり名盤でした。 今後もカナダに彼らを超えるポップ・バンドは二度と現れないでしょう。 |
ハロウィンの弟分バンドによる、
守護神伝以上にジャーマン・メタルな超名盤! たまたま店頭でサンヴォイセンのCDを目にしたのをキッカケに、 サンヴォイセンではなく、 当時リアルタイムで聴き狂った本作のことを思い出し、 無性に聴きたくなり入手しました。 聴いてビックリ!...あれれ、こんなに凄かったっけ?! とにかく楽曲の良さが半端じゃ無いです。(特にオープニングとエンディングが名曲過ぎ!) このアルバムがリリースされた後、長い年月を経て数多くのメタル作品を聴いてきましたが、 いまだに本作で新たに感動できるとは思いませんでした。 ハロウィンの弟分という意味では、 パワフルで格好良く男らしいブラインド・ガーディアンに対し、 ヘヴンズ・ゲイトにはしなやかで美しく女性らしいイメージを持っていましたが、 今回、格好良さ、男らしさも併せ持っていたことに気付かされました。 バンドは本作で消滅したものと思っていましたが、 この後もアルバムを出してたんですね...全然知りませんでした(失礼) 次作も入手したのであまり期待しないで聴きたいと思います! |
アンドラ公国のプログレ・デス・バンドによる2nd。 随分前に購入したものの、20分超の曲を3曲収録した大作に 向かい合う気が起きず最近までずっと放置していましたが、 もっと早く聴くべきでした! めまぐるしく変化する怒涛の展開の連続...曲の長さなど微塵も感じられません。 楽曲構成のセンスがずば抜けており一気に聴かせてしまいます。 このアルバムを聴いている間は誰にも邪魔されたくない気分になります。 これほど完成度の高いプログレ・デスはこれまで聴いたことはありません... 従来のプログレ・デス作品を考えると、 クオリティを一気に3階級ぐらいアップさせたような感じです。 紛れも無い名盤と断言できます。 彼らが出てこなければ、アンドラ公国なんて一生知らなかったかも(笑)... きっとそういう日本人多いんじゃないかな? (アンドラ公国の知名度を一気に押し上げた功績を考えると、 バンドメンバーはアンドラ公国の国民栄誉賞を貰っても良いのでは?...) |
才人スコット・マッギンリー率いる
アメリカのインディーズ系ポップ・バンドの作品。 演奏、歌、プロダクションの粗さがやや目立つものの、 ビートルズをはじめとする偉大なポップ・ミュージシャンの魂を継承し、 発展させることによりポップ・マニア必聴の名盤を作り上げることに成功しています。 わかりやすくて即効性のある前半もかなり良いのですが、 ジェリーフィッシュがアビーロードのB面に影響を受けて作り上げたような 後半のめくるめく展開には大いに感動させられました!! 私のように、ビートルズの中でも、 後期のサイケ〜プログレ的な部分が大好物な方に 是非聴いていただきたい一品です。 |
1984年というプログレ氷河期にデビューした、イギリスの正統派シンフォ・バンドが
デビューから9年後にリリースした名盤2nd。 イギリス+女性ヴォーカル+ヴァイオリンという組み合わせから、 カーヴド・エアを思い出しますが、その他にも イエス、ルネッサンス、フロイド...といった イギリスの大先輩達の影響を感じることができます。 とはいえシンフォべったりかというとそうでもなく、 80年代デビューらしく、歌ものポップス、フュージョン〜ジャズ・ロック、 トラッド、ニュー・エイジ〜ヒーリング...とさまざまな要素をうまく取り入れているのが 非常にユニークです。 基本的にライトで洗練されていて気軽に聴きやすいのも好印象です。 このあたりのバンドはみな似たようなポンプ系だと思い、 軽視してあまり聴いてこなかったのですが、 少なくともこのバンド(作品)は違っていたんですね。 躍動感あふれるヴァイオリン、泣きまくるギター、透明感のある女性ヴォーカル... が織り成す美しいドラマの連続に大いに感動させられました。 入手の際は、デモやライブの貴重な音源を収録したボーナスCDが付いた DEFINITIVE EDITIONであることを確認しておきましょう。 |
スウェーデンから突如登場したNWOBHMの魂を継承する
新人メタルバンドのデビュー盤。 楽曲、演奏、疾走感、バンドロゴ、ジャケット、ヴィジュアル、 適度なB級感(←褒め言葉です)... 頭のてっぺんからつま先まで、 なにもかもがNWOBHMそのものであることに大いに驚かされます。 一生懸命真似しようとしても、大体どこかボロがでるものですが、 このバンドはまったくスキがありません。 (というかNWOBHMバンド特有のスキまでちゃんと再現しています!) 懐かしさを覚えつつも、ずっとこの手の音を聴いてなかったこともあって 新鮮にも感じられるので何度もリピートしてしまいます! NWOBHMや初期のメガデス、メタリカあたりを知らない 若いリスナーにはどういうふうに聴こえるのか興味をそそられます。 明確なお手本が存在するおかげで メンバー全員のベクトルがきちんと同じ方向を向いているのは強いですね。 ただ2ndで失速しそうな気も...(笑) |
スウェーデンのTNTフォロワーによるデビュー盤にして最高傑作。 TNTとこのバンドの関係は、まるでハロウィンに対するヘヴンズ・ゲイトのように感じます。 松○圭○氏に「お前らはTNTだ!」と事前に催眠術をかけてから レコーディングしたとしか思えません。 楽曲も演奏もプロダクションもありとあらゆる面でとことんTNTしていて、 透明度が極めて高くまばゆいばかりの輝きを放っています! ハロウィンに比べTNTのフォロワーはただでさえ数が少ない上に、 この本家に肉薄する圧倒的な完成度... TNTファンならなにがなんでも入手しておくべき名盤です。 なんでこの後路線変更しちゃったんでしょうか... |
スウェーデン発ジェネシス影響下のシンフォ・バンドによる作品。 感動的な場面が多く用意されており、 知名度を考えると万馬券クラスの衝撃を受けました! トニー・バンクスへの執拗な拘りを感じさせるキーボード、 手数が多く軽快なスティックさばきが心地良いドラムに、 スティーヴ・ハケット...さらには、アンディ・ラティマー、 ロイネ・ストルト、マリオ・ミーロあたりまで取り込んだギターが とことん泣きまくります。 弱点は、プロダクション、ヴォーカル、ジャケットでしょうね〜。(ありがち...) でも時としてあまりの感動にそんな弱点など全く気にならなくなります。 メロディにはオランダ系の泣きも加わっているので、極めて日本人向けの一品といえます。 ジェネシス、キャメル、カイパ、セバスチャン・ハーディあたりが好きで 近年フラッグシップに号泣したような人なら絶対に この作品の素晴らしさを理解していただけるでしょう。 今後名盤を残せる器だと思うので、絶対に次作を作って欲しいと思います。 |
ウルグアイのビートルズことLOS SHAKERSの1st(65)+2nd(66)のカップリング+ボーナス音源集。 これまで「SERIE DE ORO:GRANDES EXITOS/LOS SHAKERS」(←初期の曲がちょっとしか入ってない!)で しか音源を入手できず、とても歯がゆい思いをしていましたが、 ついに最も願っていた形で音源がCD化されました。感謝感激です! やはり「SERIE DE ORO:GRANDES EXITOS/LOS SHAKERS」は、 彼らの凄さのほんの一部しか伝わらない内容だったんですね。 1stの常軌を逸したビートルズ憑依っぷりと、 本家の数十倍ホットな演奏には痺れまくりなのですが、 2ndでは、ビーチ・ボーイズ、ゾンビーズにも近い雰囲気があったり、 ラテン色を取り入れたり (NUNCA NUNCA(NEVER NEVER)は超名曲でしょう!)、 とても音楽性が豊かになっていてこれまた最高です。 ボーナス音源でミッシェル(つい我慢できずにカバーしちゃった?) をやってるのが笑えます。(←OS SAMBEATLESみたいなピアノがナイス!) |
イギリスのメジャー・バンド、ミューズが2006年に発表した力作。 バンド名から薬用せっけんを連想してしまうのと、 単なるレディオヘッドのフォロワーだと思っていたのとで、 これまでミューズをまじめに聴いてこなかったのですが、 安さにつられて入手したこのアルバムを聴いてびっくり仰天! こんなにも強烈なバンドだったんですね! ジャンルの壁をぶち壊しまくりで曲によって 全然違うことをやっている(雑食マニアにはたまりません!)のに、 全ての曲が最高に格好良くて美しいです。 ある意味レディオヘッドよりもマンサンよりも プログレ寄りなブリティッシュ・ロック・バンドなんじゃないでしょうか?! うーん...何故これまで素通りしてきちゃったんだろ、 ものすごく勿体無いことしたような気が... でも、まだ彼らのほかの作品をこれから聴くことができると思うとうれしくてたまりません! 個人的にはギターやコーラスにクイーンが宿ってるところがなんともツボでした。 (思えば2nd〜4thあたりのクイーンもなんでもあり系ですよね!) |
世界最高レベルのど変態ギタリストによる2005年の作品。 アルバムタイトルどおり、これまでで最もノーマルで聴きやすい作品に 仕上がっているのですが、 歌メロのポップさがすごいのなんの! ギターソロ(相変わらずガイキチ状態!)が無ければ まるでマーベラス3みたいな曲もあったりします。 あまりにポップ度が高いので、 ヤング・ギター愛読してるようなマニアだけでなく... 全てのパワー・ポップ・フリークに強制的に聴かせたくなります。 普通変態って一般的なことやらせると苦手だったりするものなんですけどね... このアルバムは彼がギタリストだけでなく作曲者としても天才であることを再認識させてくれます。 超絶ギター&美メロ系ポップという組み合わせを考えると ポール・ギルバートに近い作風ともいえますね。 |
アメリカの子供向け番組で人気を博したイケメン俳優によるソロ作品。 子供向け番組といえば、BUGALOOSやWOMBLES... 俳優といえば、DAVID DUNDASやBRIAN PROTHEROE... と無視できないポップ名作が転がっていたりするんですが、 このアルバムはその最たるものといえるでしょう。 信じられないほどキャッチーでポップなメロディがぎっしり詰まってます。 勿体無くて封印してあるはずの、ライナスの3rd、ロジャー・マニングの2nd MARK BACINOの2ndのうちのどれかを再生してしまったのではないかと 疑ってしまいました! 全ポップスファン、中でもジェリーフィッシュや 前述のアーティストが好きなら絶対に入手すべき超名盤です。 ポップス好きの多い日本でなぜ知名度が低いのか不思議でなりません。 俳優じゃなかったら(ルックスが普通だったら)話題になったのかなあ... |
韓国のNo.1プログレ・バンドN.EX.Tの最高傑作。 「韓国の人気RPG(シリーズ4)のサントラ盤」と紹介したら 誰もが信じてしまいそうなショボいジャケットですが、 彼らがこれまで歩んできた足跡を総まとめし、 さらにブラッシュアップしたしたあげく、 一枚のアルバムにコンパクトにまとめあげた 素晴らしい名盤に仕上がっています。 特にクイーンの影響を取り入れた シンフォニックかつドラマティックな楽曲の美しさがひときわ目立ちます。 (インドネシアといい、韓国といい、 クサメロ国は本当にクイーン好きですねー!) このアルバムで全力を出し切った感があり、 このあと活動を停止するのも自然な流れに思えます。 ラストのTHE HEROは最も感動的な楽曲なのですが、 途中で筋少っぽい(←釈迦だっけ?)フレーズが出てきて 緊張感が薄らいでしまうのが個人的には惜しかったりします。 |
超絶技巧ジャム・バンド、ブレックファストが、
サイケデリック・ブレックファストと名乗っていた頃の作品。 現在の彼らのサウンドと比べてサイケ色が混じっているかと思いきや、 基本的にスタイルは変わっていません。 (もしかしたらフロイドからクレームがあって、 バンド名から泣く泣く「サイケデリック」を取るハメになったとか?!(笑)) 聴き手をおちょくるようなユーモア精神(GGやザッパに通じます)は、 この頃から健在だったんですね。 そして驚異的な演奏力にはやはり開いた口が塞がりません。 (特にラスト曲...「泳ぐなネッシー」の中間部みたいな展開から、 ハイテンションで延々と弾きまくるギターがすごいのなんの!) 彼らのことを知れば知るほど、 一人でも多くのプログレ・ファンに聴いて欲しいと強く感じます。 |
とにかくメロディが激クサな
スウェーデンのスピード・メタル・バンドのデビュー盤。 2ndがかなりツボだったので、1stも入手してみました。 うわあああ、やっぱり... あの音質劣悪だった2ndよりさらに音がペラペラ... また2ndよりもシンプルで仕掛けが少ない分、 あまりにも真正面過ぎるクサクサ度が際立っています。 しかし、今時この展開は無いよな〜!...と思いながらも 結局はまる人はズッポシはまってしまうという、 一部の人種に対しては非常に中毒性の高い内容となっています。 (まるで、赤シリーズを焼き直したような激クサ韓流ドラマを 見続けてしまうような感じです!) 今時誰もやらない(やれない)ことを、 これだけ真剣にとことんやってくれると痛快です。 ふと中心人物のトミー・ヨハンソン君って、 少年時代、強烈なファンタジーヲタクで、 クラスの笑いものだったんじゃないだろうか? (女の子から「キモい」とか言われてたりして...) と勝手な想像をして妙な心配をしてしまいました! |
DEWAの天才ミュージシャン、AHMAD DHANIの手による
インドネシアの女性ヴォーカル3人組によるデビュー盤。 一体どこから集めてきたのか、 3人ともルックス、パフォーマンスともにやたらレベルが高いです。 デジタル風味満載の打ち込み主体のサウンドは、 ある意味インドネシアのパフュームといえるかもしれませんが、 それぞれ声質の異なる実力派メンバー (特にクイーンのカヴァーを歌ってるスモーキーな声質のコが最高!) を融合させている点では、インドネシアのドリームといえるかも!(←ホントか?) アルバムタイトルどおり、DEWAの名曲(DEWAのアルバムを最初から聴きたくなります)を 斬新なアレンジでリサイクルしているのも魅力の一つです。 なまめかしく粘っこいアレンジは中毒性があり、 やたらと耳にこびりついて離れません。 (AHMAD DHANIはかなりの助平に違いない!(笑)) |
イタリアの爆裂ジャズ・ロック・バンドによる1978年の発掘ライブ音源。 数年前、目白のお店で耳にしたときの衝撃があまりに凄すぎて、 ずっと聴けずにいましたが、やっぱり危険なシロモノでした! 観客が女性限定だったんでしょうか?!、最初から最後まで、 全メンバーが「俺が一番だ!」といわんばかりに延々と弾き倒しています。 これだけすごい音源が最近まで未発表だったなんて... 誰かが勿体無くて封印していたんでしょうか? とにかくこれだけ素晴らしい音源をみんなで共有できるようになって本当に良かったです。 当時未発表ではありますが、 アルティ党員!はもちろん一人でも多くの人に耳にして欲しい音源なので、 プログレ名盤紹介にも掲載します。 |
超絶ポップ職人、永井ルイによるアニメのサントラ盤。 例によってアニメは見たことが無いのですが、 ほぼ永井ルイが作り上げたと知ったからには、 買わないわけにはいきません。 (ジャケットがこんな感じなので店頭では買えなかっただろうなぁ... 通販があって本当に良かった!) 内容は予想どおり最高... プロダクションや弾けっぷりは「ハムスター倶楽部」に比べると劣るものの、 永井ルイのソロよりも永井ルイしている気がします。 ビートルズ〜ブリティッシュ・ポップの極上のうまみ成分がこれでもかと いわんばかりにぎゅうぎゅうに詰めこまれているので、 すぐに幸せな気分に浸れます。 ただ、あまりにも趣味丸出しで好き放題やってるので、 このアニメのファンから嫌がられるのでは?... と、ちょっと心配だったりします。 (でも、この作品聴いて、ストレンジデイズを定期購読するアニヲタが 出てきたら面白いなぁ(秋葉から西新宿へ!)) それにしてもどういういきさつでこんな名作(迷作?)が 作られたんでしょう。 ちょびっツでも絡んでいたってことは、 CLAMPの一人が永井ルイのファンなのかなぁ? |
映画音楽の世界にプログレ〜シンフォ的な要素を導入し、
名場面を彩る感動的な名曲を作り出すことで
成功をおさめたアーティストVINCE DICOLAを中心とした
シンフォ〜産業ロック〜AOR系プロジェクトの作品。 ウオー!!...エディ・ジョブソンを筆頭に、 キース・エマーソン、リック・ウエイクマン、デヴィッド・サンシャス... といったスーパー・キーボーディストを連想させる VINCE DICOLAの華麗な指さばきには 胸の高鳴りをおさえきれなくなります。 映画音楽の実績どおり、 作曲もアレンジも超一流...ドラマテック極まりない仕上がりとなっています。 元タワー・オブ・パワーの黒いヴォーカルが苦手な シンフォファンも多そうですが、それで聴かないのだとしたら あまりにも勿体無いです。 知名度は低いしジャケットも地味(というか意味不明?)ですが、 キーボード・シンフォ・ファン、中でもUKが好きなら なにがなんでも入手すべき隠れた名盤です。 |
ビートルズへの愛情に満ちあふれた
アメリカの極上ポップ・バンドによる2nd。 あまりにも素晴らしすぎた名盤1stの流れをそのまま受け継いだ これまたすばらしい名盤に仕上がっています。 ビートルズが持っていたありとあらゆるエッセンスをふんだんに吸収し、 現代に見事に蘇らせることに成功しています。 時折ビーチ・ボーイズが出てくるのも効果的です。 前半の出来が良すぎるために、後半失速気味に感じられるのが やや残念ではありますが、それでも名盤であることに変わりありません。 ビートルズマニアなら必ず1stとセットで買っておきましょう。 そろそろ3rd出ないかな? |
元ヴァン・ヘイレンの看板ヴォーカリスト、デイヴ・リー・ロスが、
ヴァン・ヘイレン脱退後に、スティーヴ・ヴァイ、ビリー・シーンらと
作り上げた爆裂ソロ作品。 SIEGES EVENの5th(UNEVEN)のオープニングを聴いて、 SHYBOY(←昔先輩バンドがコピーしていたのを見てちびりそうになった!) を思い出し、無性に聴きたくなって入手しました。 いやはや...今聴いても SHYBOYとELEPHANT GUNの超絶ぶりはすさまじいです。 ど派手な見せ場が飽和寸前まで詰めこまれ、 最初から最後まですさまじい勢いで疾走していくので、 聴いていると興奮しすぎて叫び声をあげたくなります! 他の曲も底抜けに楽しくて明るくて格好良く、 デイブのクレイジー&スーパースターぶりがうまく引き出されています。 普通はこれだけ変態さんを集めるとバランスが崩れ、 誰かが割を食うものなんですが、 このアルバムでは、ヴォーカル、演奏陣の双方の持ち味が 奇跡的に共存しています。 奇跡だから1枚で終わっちゃったのかなあ... |
2006年に最も聴きまくったMARK BACINOの大名盤POP JOB...THE LONG PLAYER!に続く2nd。 やっぱりこの男は超天才級のポップ・センスを持ってます! ちまちまと計算したさまざまなアイデアを詰め込みまくる ポップ・アーティストが多い昨今、 この人はあくまでも自然体 (まるで、休日に友人を集めて趣味で演奏した音源がたまったので、 とりあえずリリースしてみました的な感じ?)なのが良いです。 宅録系のスタジオこもりっきり的な不健康さは微塵も無く、 シンプルで風通しが良いのでとてもハッピーな気分になれます。 彼の作品を聴いて心の動かないポップ・ファンは一人もいないと思います。 しかし、これだけの大名盤を作ったあと、ずっとアルバムを作らないなんて... 「ミルクセーキはこぼさず飲み干してもうのどからからで泣きそう!」 なので、そろそろ次回作をお願いします〜。 |
スパニッシュ・ドラマティック・シンフォ・メタルのトップ・バンドによる6th。 眩いばかりに輝いていた2nd〜3rdのあと、 クオリティが落ち、失速していましたが、 本作では一転して当時の勢いが戻っています。 彼らがまだこれだけの傑作を作れたことに 喜びを感じるとともに大いに驚きました。 中でもアルバムのハイライトである「MOON」は完璧!... 聴いていると感動しすぎて身動きがとれなくなってしまいます。 彼らの最高傑作といえるのではないでしょうか? ベートーヴェンの名曲「運命」、 「月光」( → 個人的にはグレイシャスに出会った時の感動が蘇っちゃいます!)の メロディを取り入れ、見事に自分たちの楽曲に仕上げています。 ベートーヴェンも喜んでいることでしょう。 ただボーナス曲のトルコ行進曲のカヴァーだけは最悪。 同じクラシックでも、名曲「THE MOON」と比べると「月とすっぽん」(MOONだけに...(^^;))です! 演奏は雑だし、心がこもってないし、なんの工夫も無いし (ゲストに斎藤晴彦呼んでくるぐらいの工夫が欲しいゾ!)... こんなボーナス入れなくて良かったのに...まさに蛇足です。 |
2007年に最も聴きまくったSIEGES EVENの名盤SOPHISTICATEDに続く作品(5th)。 超絶テクニカル系プログレ・メタルの理想像といえる前作からさらに複雑度を増し、 さまざまな楽器が絡み合いねじれながら演奏が進んできますが、 疾走感も歌心もおそろかにしていないのが嬉しいです。 楽曲(メロディ)の魅力が前作に比べやや乏しくなっている点だけが残念ですが、 いったん暴走し出したら誰も止められないハラハラ感が味わえるのがたまらなく格好良いです。 (CD再発されて本当に良かった!) こんな作品を聴いてしまうと、プログレメタルって ここ10年ではさほど進化をとげて無いのかなあ?...なんて思ってしまいます。 近年復活したSIEGES EVENが再解散して、 このメンツで再復活してもらうと最高なんだけど... |
ふとプログレ×AORな超名盤「THE GIST OF THE GEMINI」を無性に聴きたくなり、
実家で発掘して数年ぶりに聴き狂ったあと、
そもそもジノ・ヴァネリってどんなことやってたんだろ?
と気になり、彼の初期の作品を仕入れました。 初っ端からシンフォニックなスティーリー・ダンみたいで卒倒!... (というかスティーリー・ダンよりも進んでたんじゃないの?) その後もJTQ風のオルガンがスリリングな 元祖アシッドジャズ的楽曲もあったりして... 渋くておしゃれで格好良く、演奏も歌も超一流の内容となっています。 ヴァネリ兄弟はこの頃から天才振りを発揮していたんですね。 プログレとかAORとかの小さな枠にとらわれることのない 偉大なアーティストであることを再認識できました。 それにしても一筋縄ではいかないコード進行は最強... 何度もゾクゾクさせられます。 |
マイク・ポートノイ、ポール・ギルバート、ニール・モーズ、マット・ビソネットの4人による
ビートルズ・トリビュート・ライブ音源2枚組。 この手のトリビュートものって、 大好きな原曲のイメージを壊さないで欲しいと思いつつも 思いっきりぶっ壊して欲しいとも思っちゃうんですよね。(完全に矛盾してますが...) で、このライブはというと、かなり原曲に忠実です。 各メンバーの超絶な演奏力を考えると、かなり大人過ぎるように感じます。 (ポールは頑張ってますが...) まあ、それだけビートルズが憧れの存在であるということなのでしょう。 そのことは、やたらマニアックな選曲からも伺えます (ビートルズ通なら彼らの選曲センスの良さがわかるはずです。)し、 リラックスした楽しい演奏からも存分に伝わってきます。 ビートルズの魔力は、これだけ豪華なメンバーを結び付けてしまうことができるんですね〜。 この魔法は今後も永遠に続いていくことでしょう。 |
イギリスはマンチェスターから登場した天才ポップ・アーティストによるデビュー作。 ピュアでドリーミー...まるで心の汚れていない子供が 大きいキャンバスにパステルカラーで自由に絵を書いたようです。 聴き手が心を閉ざしていても、やんわりと心に染み込んでくるような、 ソフトで心やさしい音が散りばめられています。 他の誰とも異なる独特の世界観も素敵ですが、 その世界観を見事に音に表現できる才能もまた素敵です。 また追いかけなきゃいけない人が増えちゃいました! 個人的には、声が裏返るとロバート・ワイアットっぽくなるところにもやられました。 |
アメリカのシンフォ〜メロディアス・ハードを語る上で外すことの出来ない名バンド、
ニュー・イングランドの発掘ライヴ音源。 イギリスらしさを強く感じさせるスタジオ盤とは異なり、 いかにもアメリカのバンドらしい、ハードでドライブ感あふれる 実力派ライブバンドとしての姿を見せつける内容となっています。 彼らが残した素晴らしいスタジオ盤に全くひけをとらない内容であり、 ニュー・イングランドのファンなら必聴必携ですが、 彼らのスタジオ盤を聴き、やや軟弱で物足りなさを感じたような人がいたら、 絶対に聴いて欲しいと思います。 とにかく各メンバーの演奏に勢いがあり、感情移入しやすいです。 よくぞCD化してくれました。 気が付いたら彼らのアルバムをプログレ名盤紹介に掲載していなかったんですね。 今回1stと2ndのどちらをアップするか悩んで2ndをアップすることにしました。 追伸:1曲目のオープニングを聴いて、大瀧詠一っぽいと思ってしまうのは、 私だけでしょうか・・・? |
旧ユーゴのメタル・バンドALOGIAのギタリストSRDJAN BRANKOVICによる
スケールの大きなプログレ・メタル〜メロディアス・ハード系ソロ・プロジェクト作。 お金持ちなのか、性格が良いのかわかりませんが、 リチャード・アンダーソン、エリク・ノーランダー、ゲイリー・ワーカンプ... といった豪華ゲストが参加した華やかな作品となっています。(本人が一番知名度低いかも!) まずはあまりにもA.C.Tそっくりの1曲目に大いに驚かされます。 A.C.Tファンならこの1曲のために買っても損はしないと思います。 その後の曲も、複雑ながら難解さは皆無の軽快で聴きやすい楽曲ばかりが並んでいます。 すこぶる明るく前向きなメロディ(ほんとに旧ユーゴ?!)も特徴の一つです。 ただ似たような展開が多く中盤からやや退屈気味に感じられるのが残念... 今後の課題といえるでしょう。 最初ジャケット下部のマークは「印」をイメージしたのかと思いましたが、 プロジェクト名のロゴだったんですね...略すと萎え萎えです!(笑)... |
ドイツの超絶技巧集団による3作目。 前作からかなり間があいたので、 バンドが存続していたことに嬉しさを感じつつも もしかしたら作風が変わったり、 勢いがなくなったりしているのでは...と一抹の不安がよぎりましたが、 聴いてみたら全然問題ありませんでした! これまで同様...というよりこれまで以上にテンション上がりっぱなしの、 ハイパー・テクニカル・ジャズ・ロックを堪能できます。 SIEGES EVEN時代からそうなのですが、ギターを一聴しただけですぐに、 WOLFGANG ZENKが弾いているとわかるのは強いですね。 この人は一度スイッチ入ると手がつけられないのが良いんですよね〜...アドレナリン出まくりです。 ギターばかりが目立っているようですが、 もちろんドラムもベースもキーボードも爪を隠すことなく バカテクを披露し、一丸となって攻めてきます。 これだけすさまじい内容にも関わらず、知名度があまりにも低く、 アルバムを海外通販でしか入手できない現状が残念でなりません。(入手に苦労しました) |
インドネシアのキュートな歌姫による3rd。 デビュー当時から比べるとすっかり大人になりました。 歌唱に自信と余裕が感じられます。 メロディ良し、歌良し、プロダクション良し、ルックスも良し!... インドネシアのポップスの王道を行く内容なので、 安心して耳を傾けることが出来ます。 時折飛び出すプログレっぽいシンセ音に、 やっぱりインドネシアだなぁ...と思わずニンマリしてしまいますが、 きっとそういう人は、私と同じで、 アルバムタイトル見てトルコのBARIS MANCO(笑)みたいだと 思うんだろうなあ〜(ある意味終わってますね!) |
ロシアのキース・エマーソン・チルドレン(一体何人いるんでしょうか?)による、
いかにも最近のロシアらしいクラシカルなキーボード・シンフォ作。
LITTLE TRAGEDIESファンならチェックしておくべき内容です。 クラシック名曲のカヴァー(←選曲が無難すぎ!)に比べると、 オリジナル曲がどうしても目立たなかったり、 弱々しいヴォーカルがちょっと耳障りだったり、 いろいろと気になる点はありますが、 ハッとするような場面も多いので十分楽しめます。 次回はオール・インストで勝負して欲しいと思います。 (そのほうが絶対に持ち味をいかせるはず!) アルバムタイトルはイスラエルのTRESPASSへの挑戦状?... ってことは無いですよね! |
フランスが誇るガンマ・レイの遺伝子継承メタル・バンドによる4作目。 これがあのヘヴンリー?!... メンバーチェンジの成果なのか、線の細さやB級臭さが全く感じられません。 大物バンドとしての風格すら漂っています。 パクリだけは相変わらず快調ですが、 親しみやすいクサい展開は少なめになっています。 本作で新たに多くのファンを獲得することができると思いますが、 その裏で初期のマニアは離れていくような気がします。 (個人的には成長を止めて欲しい!(笑)) ボーナスの日本語バージョンは、最初日本語だと気付きませんでした... なんだかラストにようやく昔の彼らの姿を思い出したりして...!(苦笑) |
イギリスのビーチ・ボーイズことファースト・クラスのベスト盤。 数多いビーチ・ボーイズ・フォロワーの中でも、極めて完成度が高く、 誰にでもわかりやすいのが特徴といえるでしょう。 名曲BEACH BABYはビーチ・ボーイズよりもビーチ・ボーイズしてますが、 その他にはスリー・ドッグ・ナイトみたいな曲があったり、 ソフト・ロック調の曲があったり、結構スタイルが幅広くちょっと驚きました。 ただどの曲も覚えやすく楽しい曲ばかり(作曲能力はかなり高いです) なので何度リピートしても楽しめます。 ふと思ったのですが「ふたりのイエスタデイ」って BEACH BABYからヒントもらってるんでしょうか? 後半のホーンが似ていたのでニンマリしてしまいました。 |
プログレファンには名盤1st(SIGNS OF CHANGE)を残したシンフォ・バンド、、
一般的には「秘密警察の一発屋」として認知されている
イギリスのポップ・ロック・バンドのとってもお得な2枚組CD。
(2nd〜4thに多くのボーナス曲を加えた全43曲収録!) モダン・ポップ、シンセ・ポップ、ニュー・ウェイヴ、 インスト・シンフォ(=1stに収録されていても おかしくない曲も入ってますよ〜!>全プログレファンの皆様)... とても安易にジャンル分けなどできない ユニークな曲ばかりが揃っており、 彼らが多種多様な音楽性を持った実力派音楽集団であったことが良く分かります。 プログレファンもモダンポップファンも まさに木を見て森を見ず状態だと思うので、 このCDを聴いて彼らの偉大さを実感して欲しいと思います。 聴けば聴くほど良いバンドだなぁ... |
南アフリカのどマイナーなシンフォ・バンドによる傑作。 彼らの音を最初に耳にした時は、 南アフリカのイメージとはあまりにかけ離れたシンフォニックな内容に、 かなり衝撃を受けたのを覚えています。 おかげで正規再発されたときはとても興奮し、 CDを即入手した後大事に寝かしておきました。 で、今回ワクワクしながら久々に聴いてみたんですが... あれ、こんなにショボかったっけ?... どうやら寝かしている間に 勝手に大名盤のイメージが膨らんじゃったようです! しかしながらこの作品にはやはり何か得体の知れない魅力があるようで、 気が付いたら何度もリピートし分厚いシンセの波に飲み込まれていました。 プログレ名盤紹介にも掲載することにします。 |
アルゼンチンが世界に誇る様式美メタル・バンドによる名盤2nd。 楽曲自体の出来栄えは1stと大差ないものの、 プロダクションが大幅に改善され、ヴォーカルが交代しパワーアップ (スペイン語の魅力を前面に押し出した情熱的な歌唱が見事! ...音質最悪な音源しか残っていない前任ヴォーカルがちょっと気の毒...) しているのが嬉しいです。 もちろん最大の武器であるギターは完璧... 1stでは、イングウェイモードとリッチーモードを切り分けている感じだったのが、 イングウェイがリッチーのフレーズ弾いてるモード、 リッチーがイングウェイのフレーズ弾いてるモードの2つが 新たに追加されているような感じを受けます。 (様式美〜ネオクラシカル系ギタリストの理想像ではないでしょうか?) ギターソロになるとあまりの格好良さに毎回悶絶してしまいます。 生で見てみたいなあ〜。 |
アメリカから現れた超速スピード・メタル・バンドのデビュー盤。 まずヴォーカルの第一声に吹き(マイケル・キスクにも程がある!)、 次にあまりの速さにもう一度吹きました! (1曲目だけかと思いきや、最後までずっと走り続けるのもすごい。) スピードを売り物にするバンドといっても、 大抵はスローなバラードを入れたり、静かなパートがあったり...と メリハリをつけることで、持ち味である速さを強調するのが定石なのですが、 彼らは最初から最後まで休まずに全力疾走することで速さを強調しています。 悪く言えば単調ですし、聴き終わったあとにメロディが耳に残りません... しかしこのすさまじい勢いは気持ちを高揚させてくれます。 現在この路線ではDRAGONFORCEの独走状態となっていますが、 個人的には、余裕の感じられる近年のDRAGONFORCEよりも、 ストイックさが感じられる彼らのほうが好みです。 (この2バンドの関係ってアメリカとイギリスが完全に逆転してるように思えますね。) それにしてもこのスピード...年とったらライブきついだろうな... |
一昔前にピュア・ポップの宝庫だった「フィルターレコード」を語る上で
外すことのできないアメリカの美メロ・ポップ・バンドの久々となる3rd。 すっかり解散したと思っていたので、このCDを見つけた時は、 喜ぶ前に同名別バンドでは?と疑ってしまいました。 これまでの彼らの作品(特に名盤2nd)には心底惚れ込んでいたので、 ワクワクしながら再生したところ、 思っていたより地味でちょっとガッカリしました(もしかしたら未発表音源集?) ...が、それでも質の高いポップ作であることは間違いありません。 前半よりも後半のアコースティック系の楽曲のほうが彼ららしさが出ていると思います。 特にホワイトアルバムに収録されてそうなHEY DADのメロトロンには撃沈しました。 今後活動が軌道に乗り、彼らにしか出せない楽曲が どんどん増えてくれることを望みたいと思います。 |
イギリス臭がプンプン漂う孤高のSSW、マーティン・ニューエルの3rd。 耳に残るメロディ、素っ気無い歌と演奏... スタイルもクオリティもこれまでと一切変わりありません... ルックスどおりとっても頑固です! 普段聴いているきらびやかなポップス作品と比べると、 至ってシンプルで地味に感じられますが、 アルバムを聴けば聴くほど、 彼の音にはこれ以上何の装飾も必要無いということが良くわかってきます。 まるで頑固な親父が「本当にうまいもんは具なんかいらーねーんだよ!」と、 厳選素材で作った具無しラーメンみたいです! |
フィリピン最強のハード・ロック・バンドJUAN DE LA CRUZのギタリストによる1stソロ。 「フィリピンからやってきたギター殺人者!」といわんばかのジャケットだけでなく、 中身もブルース調ハード・ロック、ポップな歌もの、フュージョン(ヤン・ハマーなシンセがうなってます!)...と、 ジェフ・ベックの多岐にわたる活動に影響を受けたような内容となっています。 彼以外のメンバーの力量が乏しく、危なっかしい場面もありますが、 ギターは本物!... ピックと弦がぶつかったり、指と板の間で弦がこすれたりする ヒリヒリとした感覚が生々しく伝わってきてやたら格好良いです。 また東南アジアらしいしなやかなバラードも印象的です。 それにしても裏ジャケの写真はなんとかならなかったのでしょうか? (表ジャケと違いすぎ...南海の黒豹ことリッキー・スティムボートを思い出しちゃいました...) |
韓国の実力派ヴォーカリストによる4th。 PWK & FREINDS名義での1stと謳っているとおり、 バンドサウンドを重視し、ハード・ロック色を強化した内容となっています。 小野正利のカヴァーをはじめとした前作のポップ路線が 昔からのファンには不評だったのかもしれませんね...(私はどっちも好きです!) いずれにせよHR/HM系であってもポップ系であっても、 必ずバラードを収録し、結局その曲が一番出来が良かったりするのが いかにも韓国らしいです! ただバラードのベクトルの向きは以前と変わってきています。 (昔は絶望的に悲しい曲が多かったですが、最近は明るく前向きな曲が増えています。 いずれにせよ表現力は完璧...まったく衰えていません。) それにしても韓国の歌ものってかなりの確率でラス・バラード... じゃなかったラストにバラード(←インスト率も高い)をねじ込んできますよね〜! |
アメリカの上質なメロディアス・ハード・バンドの2nd。 産業ロック〜メロディアス・ハードのおいしいツボを的確におさえまくる 極めて完成度の高い作品です。 爽快なヴォーカル、表情豊かなギター、きらびやかなキーボード、 この作品を気に入らないメロディアス・ハード・ファンは皆無でしょう。 ただ、ありきたりな表現なのであまり使いたくは無いのですが、 優等生的サウンド=ソツが無さすぎることだけが欠点といえます。 この手のジャンルによくありがちなんですけどね... それにしてもタイトル(OPEN YOUR MIND)、バンド(DEPARTURE)、 レーベル(ESCAPE)...あんたらどんだけジャーニーなんだよ!(笑) |
カナダから突然出てきた激アツな
アゲアゲ・クリスチャン・メタル・バンドの作品! あのチルボドが罰ゲームでシンセポップやユーロビートを 取り入れたようなスタイルで、 文字にすると無謀で無茶苦茶な取り合わせにしか思えないのですが、 実際にはあまり違和感がなく、うまく溶け込んでいるのが面白いです。 中にはシンセドラムのおかげで「イモ欽デス!」と表現したくなるような みょうちくりんな曲もあるのですが、 やっぱり親しみやすくかつ何故か格好良く仕上がっています。 私のような年配リスナーは懐かしさを覚えるでしょうが、 この時代を知らない若いリスナーには、新鮮に聴こえるんでしょうね。 どうでもいいですがバンド名を略す(BBABH)と、 BTBAM(BETWEEN THE BURIED AND ME)と間違えやすいですね。 |
ブルガリアのアヴァン・ポップ系バンドによる「展覧会の絵」のカヴァー。 遊び心満載の奇抜なアレンジで、 カヴァーに適した素材である「展覧会の絵」をうまく料理しています。 ユニークな女性ヴォーカルの個性も手伝って、 聴いていると脳がチクチクと刺激されるような感覚に陥ります。 アヴァン〜レコメン系は苦手なのですが、 素材がわかっているので苦にならずに楽しめました。 たまにはこういう音楽を聴いて耳を鍛えるのも良いものですね。 |
アメリカの才能豊かなマルチ・ミュージシャン、
アンドリュー・ゴールドのファースト・ソロ。 某店で耳にし、衝撃を受けて即購入した彼の裏名盤 (THE FRATERNAL ORDER OF THE ALL GREETINGS FROM PLANET LOVE)を そろそろ聴こうと思ったのですが、 ふと表でどんな活動をしていたのか気になったので、 まずは1stを聴くことにしました。 曲も演奏もアレンジも... あらゆる要素において隅から隅まできちんと仕事が行き届いた 完璧な作品に仕上がっています。1975年の作品だなんてとても思えません。 デビュー盤といいながら、既に大物感が漂っています。 アメリカの広大な大地を車でのんびり走っているような ほのぼのとしたサウンドは、耳に優しく響き 心にゆとりを与えてくれます。 せかせかした今の時代だからこそ、多くの人に耳にして欲しい作品です。 |
BBABHを聴いているうちに、懐かしのSHRAPNEL系サウンドが聴きたくなって、
入手した超絶メタル集団の代表作。 ギターをどれだけ速く弾けるのか競い合い、速ければ速いほど評価された、 ハイパー・オリンピック的!な一大ブームを象徴するような作品であり、 この時代にしか作り出せない音が凝縮されています。 勢いがダイレクトに伝わってくるアグレッシブなライブ盤(=超名盤!)に比べると、 おとなしめで彼らの凄さが伝わりにくいのが残念ですが、 高速ツインギター、ベース、ドラムによるスリリングなバトルは十分刺激的です。 ベースはうまかったけど、他のメンバーに比べて地味な印象があったので、 今何してるのか調べてみたらマーズ・ヴォルタにいるんですね!! 一番出世したんじゃないかな?...すんごいびっくりしました! |
ベイ・シティ・ローラーズの対抗馬として売り出された、
イギリスの4人組による1st。 BCRと差別化を図ろうとしたのか、 それともハード・ロック・バンドがやむなくアイドルのふりをしていたのか、 理由は分かりませんが、 アイドルにしては、ギターが歪んでたり、クラヴィネットが跳ねてたり、 ピアノが転がってたり...と、必要以上にとんがっていて、 本格的にハード・ロックしているのが面白いです。 応援団系の手拍子と掛け声も気合が入っていてすがすがしいです。 途中どこかで聴いたようなメロディが...と思ったら、多羅尾伴内楽團でカバーされてた曲じゃないですか!... こういう思わぬ出会いがあるから音楽は面白いんですよね〜。 |
フランスの個性豊かな黒人SSWの作品。 一般的なプログレファン、メタルファンと同様、 私は黒人系の音楽があまり得意ではありません。 (アルバムレビュー見れば一目瞭然!?) ただし人種の次元を超える天才(スティーヴィー・ワンダー、プリンス、レニー・クラヴィッツ...) は数少ない例外に入ります。 今回、久々にこの例外に加わるアーティストを発見することができました。 ダイレクトに心に訴えかけてくる 繊細で純朴なメロディ、しなやかな演奏、人間味あふれる歌唱、 これらが一体となり彼独自の世界を作り出しています。 アルバムタイトルにもなっている1曲目は何度聴いても感動します。 聴いていると枯葉のイメージが頭にちらつくのですが、 よく考えたら秋(AUTOMNE)の歌だったんですね、どおりで・・・ |
ギリシャのシンフォ〜ポップ・バンドによる1st+2ndのカップリング版。 1stは、オープニングの厳かな混声合唱に、 思わずギリシャらしい宗教臭い展開を予想して身構えてしまいますが、 その後は、やや危なかっしい演奏陣が、 親しみやすいメロディをバタバタとせわしなく奏でていてなんとも愛らしいです。 ヨーロッパのB級シンフォが好きなら絶対に放っておけない名盤といえるでしょう。 2ndは、メンバーを総入れ替えしたのでは?(←それじゃ別バンドだろ!) と思うほど、演奏技術が一気に向上している反面、 仕掛けが減り、楽曲の面白みが乏しくなっているのが残念です。 (とはいうものの、シンセとギターの音色のせいか、 ポップ化した後期MODRY EFEKT(CDボーナス曲)みたいな 展開もありなかなかの傑作に仕上がっています。) 1stはプログレ名盤紹介にも掲載します。 |
ミカエル・アーランドソンとアンディ・マツェレクが在籍する、
贅沢なメロディアス・ハード・バンドの4作目。 そもそもミカエル・アーランドソンもフェア・ウォーニングも大好きだったので、 彼らには大いに期待したのですが、 最初に聴いた作品では、お互いの良さを潰しあっている(生ハムメロン状態!) ように感じ、大変ガッカリした思い出があります。 その後もずっと聴かないつもりでしたが、 ミカエルがソロで新作を出しそうに無いので、 今回もう一度挑戦してみたら、とてもうまく調和してるぢゃないですかっ! 活動を継続し、お互いの強み、弱みを知ることにより、 作品の質が一気に向上したように思います。(特に後半じわじわと良くなっていきます。) これだけクオリティが高いのであれば今後もチェックしなくちゃですね。 (でも、ミカエルにはソロでも活動してもらいたいなあ...) それにしても今の時代にこのジャケットはあり得ないでしょう... ここまでくるとウケ狙いとしか思えません! |
マニアには有名なJELLYFISHの前身バンドによる作品。 期待しちゃだめだとわかっていながらも、 どうしても「こぼれたミルク」を期待してしまうので、 最初耳にしたときは正直ガッカリしました (ミルクは数滴...これじゃ、こぼれる訳が無い!)。 しかしアンディとロジャーが在籍しているのですから 悪い内容のはずがありません。 安心して聴ける佳作となっています。 以前あるポップ・マニアの方から、 「JELLYFISHはCROWDED HOUSEから強い影響を受けている!」 と力説されたことがありましたが、 このアルバムを聴くと、 そのことがはっきりと理解できると思います。 |
シンフォニック・メタル界の頂点に君臨するスーパー・バンド、
ラプソディが、エメラルド・ソード・サーガ完結後、
新たな物語の幕開けとして発表した作品。 エメラルド・ソード・サーガを聴き終えた後、 あまりの満腹感&こってり感に彼らの音を聴く気になれず、 ずっと封印していましたが、ようやく聴いてみることにしました。 (消化するのに5年もかかっちゃいました!) 凄い...凄すぎる...音の洪水に圧倒されっぱなしです。 封印している間、様々なシンフォ・メタルを聴いてきましたが、 彼らに比べるとどれもカワイイもんですね。 やはりラプソディのスケールは桁が違い過ぎます。 前作があまりにも壮大な内容だっただけに、 さすがにこれ以上のスケールアップは無理だろうと思っていましたが、 それ以上のことをやってのけるとは... 相変わらず生楽器へこだわっているのがうれしいです。これぞ名盤中の名盤ですね! |
80年代から活動を続けているフランスのベテラン・シンフォ・バンドによるライブ盤。 前々からじっくり聴きたいと思っていながら機会が無かったのですが、 このアルバムが800円で落ちていたので拾ってみました。 フランスものは、お上品過ぎて耳に残らなかったり、 変態すぎて何度も聴く気がおきなかったりする傾向があるのですが、 このアルバムはそのどちらにも当てはまりません。 確かに知的で冷静な雰囲気は漂っていますが、 ライブ音源のおかげで、ロック色が強く、感情移入しやすくなっていて とても気に入りました。 特に歌入りの曲の出来が良く、ライブ音源の最終曲には 気分を激しく高揚させられます。 ただ、その後に収録されているスタジオ音源の楽曲は必要は無かったんじゃないかな... せっかく盛り上がった気分が、あまりの無機質ぶりに台無しになってしまいます。 マイク・オールドフィールド・ファンならチェックしておきましょう。 |
カナダのプログレ〜テクニカル・デス・メタル・バンドによる4th。 前作BURIED IN OBLIVIONに比べ、攻撃力、複雑度ともに控えめ (といっても凄いことは凄い!) となっていますが、その分聴きやすくなっています。 昔からのファンには物足りないでしょうが、 この作品で新たなファンを獲得できるでしょう。 昨今、メタル・コア・シーンから プログレッシブなセンスを持つデス声入り超絶技巧バンドがたくさん出てきているので、 デス・メタルの究極進化系ともいえる彼らの存在は貴重だと思います。 |
衝撃のデビュー作により文字通り「バトル・メタル」シーンの頂点に登りつめた
フィンランドのヴァイキング・メタル・バンドの2nd。 あの傑作1stよりもぐんと深みが増しています。 戦場で勇猛果敢にぐいぐい暴れまくったかと思いきや、 戦闘の合間に酒場で陽気な表情を見せたり... 目を閉じると映像が見えてくる圧倒的な完成度は、 シンフォニック・ヴァイキング史上に残る大名盤 MOONSORROWのKIVENKANTAJAに匹敵するのでは無いでしょうか? この手のジャンルの超入門編的作品といえるでしょう。 ラプソディが聴けるシンフォ・ファンには、 是非本作にも挑戦してもらいたいと思います。 |
いまやモダン・シンフォ界の中心的存在といえる
ドイツの実力派バンドによる2008年新作。 現代的でメロディアスなロック・サウンドに、 フロイドやジェネシスのエッセンスを あっさりと自然に絡める独特のスタイルは円熟の域に達しています。 試行錯誤を繰り返しながら自分たちの音を築き上げてきた、 揺るぎの無い「自信」が音からにじみ出ているように思います。 ただ、これだけ内容が充実してるのに、新品400円で転がってるなんて... 日本のシンフォファンはまだまだ保守的ってことなんでしょうね... |
ビートルズの魂を継承するポップ名盤は世界中に山ほど存在しますが、
近年アイルランドでも素晴らしいアルバムが作られていました。 メンバーはかなり年季が入っているようで、 最近の若々しいパワー・ポップ勢とは一線を画す、 ずっしりとした懐の深い大人向けの作品に仕上がっています。 ストリングス、ホーン、メロトロンの使い方も絶品... 「ポップ職人」とはこういうバンドにこそふさわしい称号といえるでしょう。 またこのアルバムには、なんとデイヴ・グレゴリーやアンディ・パートリッジが関わっており、 どことなく「アップル・ヴィーナス Vol.1」に近い空気を感じとることができます。 一聴しただけで傑作であることがわかりますが、 リピートすればするほどさらに良さがわかってきます。 |
現インドネシアを代表するロック・バンドDEWAのライブ盤(1枚目)。 数多くの名曲が演奏されていますが、 中でも、ステージと観客の歌声(というか絶叫!)が一体となっている、 MISTIKUS CINTA〜LAGU CINTAのCINTA連チャン攻撃には 大いに感動させられます! 来日公演での素晴らしいパフォーマンスが まるで昨日のことのように思い出されます。 一部アリ・ラッソ時代の楽曲をワンチュが歌っているのも 印象に残りました。 また日本に来てくれないかなあ... |
現インドネシアを代表するロック・バンドDEWAのライブ盤(2枚目)。 こちらも1枚目に負けないくらい充実した内容となっています。 個人的には、初めて耳にし死ぬほどリピートしたアルバム (★★★★★(BINTANG LIMA))の楽曲には特にジーンときてしまいます。 (彼らと出会ってからもう8年も経つんですね... 当時彼らの全アルバムを入手するのにやたら苦労したんだよなぁ...) 来日公演の時にも感じたのですが、 サポート・メンバーもかなりいい仕事しています。 今回の2枚組のおかげで彼らの演奏をかなり堪能できましたが、 まだまだライブで聴きたい名曲がたくさんあることにも気付きました。 それにしても何故2枚組にせずバラで出したのかなぁ? |
ドイツの超絶系ファンク入りメタル〜ハード・フュージョン系バンドのデビュー盤。 ベースのいない変則編成なのですが、 メンバーが全員派手に弾きまくっているので、 物足りなさや違和感はありません。 爪を隠さず持っている演奏技術を前面に押し出しながらも、 メロディを重視した演奏は7FOR4に近いものを感じます。 またこのバンドは演奏だけでなく歌も相当格好良いです。 (大体この手のバンドは歌がダメダメなんですけど...) 声質や歌いまわしがダニエル・ギルデンロウに似ているので、 時折ライトなPOSのようにも聴こえます。 順調に2ndも発表されたようです...方向性変わってないと良いなぁ... |
とても自主制作とは思えないハイクオリティなデビュー盤で、
多くのファンを虜にしたアメリカのシンフォ・バンドのスタジオ盤2作目。 実はライブ盤にかなりガッカリしたのであまり期待していなかったのですが、 このアルバムではデビュー作以上に、 きらびやかでスケールの大きいシンフォ・ワールドが展開されていたのでホッとしました! カンサスにメタル色を加え現代にアップデートしたようなスタイルは、 本家カンサスのデヴィッド・ラグスデールを招いていることもあり見事に決まっています。 カンサス・フォロワーとしては間違いなくトップクラスです。 (ライバルはスウェーデンのFLAGSHIPでしょう... こっちにはケリー・リヴグレンが参加してましたね!(笑)) まだ冗長でもっさりしたところがあるので 次回作はよりコンパクトにかっちりとまとめて欲しいと思います。 当然次回作も買いですね。(ライブ盤だったら買いませんが...) |
アジアを代表するマレーシアの天才女性歌手、シティ・ヌルハリザが
オーケストラをバックに歌い上げる豪華ライブ盤。 とにかく歌声が素晴らしすぎます。 伸びがあって、艶やかで、表情豊かで... 「歌姫」とはこういう人のためにある言葉なんでしょうね。 またオーケストラ・アレンジを、なんとあのERWIN GUTAWA大先生が担当しているため、 むちゃくちゃシンフォニックに仕上がっています。 (明らかにやり過ぎ...大体オープニングのイントロからして長いのなんの... 歌い出しまでに何分かけてるんだか!) ハイライトは7曲目のメドレーでしょう。ドラマティックな構成に心を奪われます。 あとで判明したのですが、私が買った1枚もの(しかもCCCD!)の他に、 2枚組のものもあってそっちのほうがメジャーみたいです。 く、くやしい・・・ |
残念ながら既に解散してしまったフィンランドのチェンバー〜シンフォ・バンドの作品。 今回も全編彼らにしか出せない知的な音で埋め尽くされています。 実験色が豊かでありながらどこか懐かしく、 精密機械のように緻密に楽曲を構築しているにも関わらず 耳に残るメロディにはぬくもりが感じられます。 (以前にも書きましたが、 音楽図鑑の頃の坂本龍一が思い浮かんでしまうのは私だけでしょうか?) そのうち再結成してくれないかなあ... |
オランダの偉大なスーパー・バンドの再結成後2枚目となる作品。 熟成されたいぶし銀の演奏をリラックスして味わえる 新たな楽曲も良いのですが、 全盛期の続編的楽曲には胸が熱くなります。 オルガン、ギター、フルートはもちろん、 メンバー間の呼吸、スタジオ内の空気まで... まるで70年代からそのままタイプスリップしてきたかのようです。 いくら当時のメンバーが在籍しているといっても、 普通はここまで純度は高くならないでしょう。 おかげで何度も泣きそうになってしまいます。 70年代のメジャーなプログレ・バンドの中に まだこれだけの傑作を残せる連中がいたんですね〜。 とにかくフォーカス好きならマストです! |
エモとメタルを股にかけた独自のスタイルが前作で見事に開花した
アメリカのロック・バンド、
アヴェンジド・セヴンフォールドの2007年新作。 前作と比べると、メロコアくささ&ジャーマン・メタルくささの いずれも薄まってしまっています。 バンドが成長し、本格的な王道サウンドを追求し、 へヴィでソリッドになったのと引き換えに 失ったものは少なくないように感じます。(ある程度予想はしていましたが...) とはいうものの、いつまでも同じレベルにとどまらず、 常に上を目指して這い上がろうとする意欲は二重丸ですし、 後半にストリングスやホーンを絡めたプログレッシブなアプローチをみせたり、 アメリカ出身であることを強調するかのようにカントリー風味を取り入れたバラードに挑戦したり... 新しいことに貪欲に挑戦しそれらが見事にはまっているのが素晴らしいです。 やっぱりこのバンドは只者じゃない... そんじゃそこらのメタル・コア・バンドとは器が違います。 これからもまだまだいろんなことやってくれそうですね! |
才能豊かな新人シンフォ・バンドを次々と輩出し続ける
スウェーデンとフィンランドに負けじと
ノルウェイから送り出された期待の新鋭、
MAGIC PIEによる2nd。 フロイド、GG、イエス、ジェネシス...といった 先輩バンドからヒントを拝借しつつ、 決してそれだけに囚われず、自由なアイデアをふんだんに盛り込んでおり、 現在進行形メロディアス・シンフォとしては理想的な内容となっています。 フラワー・キングス、トランスアトランティックのピーク時 と比較しても遜色のない出来栄えです。 繊細で叙情的なシンフォから力強いテクニカル・ハード・ロックまで どんなスタイルでも危なげなくこなし、 ベテランバンドのような落ち着きと余裕が感じられる演奏力も魅力的です。 どうでもいいことですが、ロシアにAPPLE PIEという新人シンフォ・バンドがいるのと、 MAGIC PIEのデビュー盤のジャケット写真にリンゴが写っているおかげで、 彼らのバンド名がAPPLE PIEなのかMAGIC PIEなのか、 いつもわからなくなってしまうのは私だけでしょうか? (APPLE PIEにAPPLE無し(「爪につめなし」のノリ)と覚えれば良いんですけどね(笑)) |
インドネシアのポップス、ロック史上に燦然と輝く
超名盤BADAI PASTI BERLALUの3度目となるリメイク作品。
(3度もリメイクされるという事実が、
この作品の偉大さを物語っているといえます。) 過去2回は故CHRISYEが歌っていましたが、 本作はまるでトリビュート盤のように曲ごとに歌い手が異なっています。 ARI LASSO、AUDY...といった実力派若手ミュージシャンが集結し、 曲ごとに各人の個性をいかしたアレンジが施されているので、 カラフルで聴いていてとても楽しいです。 またなんといっても曲自体の魅力が半端じゃないです。 YOCKIEの温かいキーボードが無くても、 ERWIN GUTAWAの美しいシンフォアレンジが無くても、 結局素晴らしい作品に仕上がってしまいます。 これを機会にそろそろ初代アルバム音源をCD化してくれないかなあ... 3バージョンを収録した豪華ボックスとかでも買いますよん! |
カナダはケベックから登場した新人シンフォバンドのデビュー盤。 新品500円で大量に落ちていたのでダメモトで拾ってみましたが 久々に大当たりでした! フルートやサックスを取り入れ、 フロイドとクリムゾンとジェネシスを3:1:1の比率 (絶妙な配分!)で混ぜ合わせてうまく料理したようなスタイルはかなり面白いです。 フランス語ヴォーカルの独特な響きもはまっています。 決して頭でっかちにならず、技巧にも走らず、 繊細さと大胆さを使い分けたバンドサウンドを 優先させている演奏もポイントが高いです。 新人にこれだけクオリティの高いものを作られちゃうと、 中堅〜ベテラン系シンフォバンドは大変だろうなあ。 「カナダのジェリーフィッシュ」と紹介した際に、 BROWN EYED SUSANSあたりと間違われないよう、 ビッグな存在に成長してもらいたいものです。 |
フランスの実力派プログレ・メタル・バンドによる2009年新作。 バンド名からなんとなく想像できるとおり、 DREAM THEATERをベースにした正統派スタイルですが、 CIRCUS MAXIMUSに通じるわかりやすさ、 初期PAIN OF SALVATIONに通じるソリッドさ、 同国VENTURIAに通じる近未来的デジタルアレンジなど、 さまざまな魅力をアルバム内にうまく封じ込めています。 ベテランバンドと比べ、柔軟でフットワークが軽い点も強みといえます。 まだまだプログレ・メタルは活性化の余地があることを 教えてくれるかなりの傑作といえます。 DREAM THEATER直系の王道プログレ・メタルが好きなら 必ず押さえておきましょう。 本家もどうなってるのかそろそろ聴いてみなきゃ... |
2003年に最も聴きまくったMANSUNの超名盤SIXに続く作品。 プログレ新時代の到来としか思えなった、 狂おしく美しいSIXに比べると、 スタイルががらりと変わってしまっています。 当初の印象は最悪でまるでSIXの搾りカスとしか思えませんでした。 まあ、あれだけとんでもない作品を作ってしまった後だから、 テンションを持続できなかったんでしょう... 仕方が無いか...と自分に言い聴かせつつ、 気を取り直して何度かリピートしてみたところ、 いつの間にか、独創的なメロディ、演奏、歌にずぶずぶとはまっていました。 彼らの音って他のバンドでは得られない中毒性があるんですよね〜。 やっぱりこのバンドは凄い!...なのにこの作品がラストなんてあまりに悲しいです。 破滅的な雰囲気が常に漂っていますが、本当に破滅するにはまだ早いでしょ... せっかく神様から素晴らしい才能を与えられているんだから、 これからも名作を発表していって欲しいものです。 |
ここのところ順調に作品をリリースし続け
2009年にも新作を出したオランダの偉大なベテラン・バンドによる
ロック・オペラ2枚組超大作。 「2005年なのになんでノストラダムスなんだ?」 (1999年に出す予定だったのが延びた?!)と いう疑問はさておき、本作もこれまでのKAYAKどおり、 宝石のような煌びやかなメロディにあふれた ドラマティック・シンフォの傑作に仕上がっています。 今回はロック・オペラということで、 オーケストラや混声合唱を盛り込んでいるため、 彼らの歴代の作品の中でもかなりシンフォ色が濃く、 彼らの代表作MERLINが思い浮かびます。 テーマは壮大になっても、決してメロディは大味にならず、 ちゃんと歌心があるのが素晴らしいです。 過去の栄光をなぞるのでもなく、奇抜な挑戦をしてファンを裏切るのでもなく、 ただ純粋に自分たちの力を出し切って、 魂をこめて質の良い音楽を作り続けている姿勢には頭が下がります。 |
必殺仕掛人!マーク・ヴァーニー(最近までSHRAPNELの人と混同してました!(恥)...
マーク&マイクの兄弟だったんですね、紛らわしい!)による、
凄腕ギタリスト2人(アラン・ホールズワースとフランク・ギャンバレ)を
フィーチャーした爽快なジャズ・ロック〜フュージョン作品。 マーク・ヴァーニーがアルバムの主旨をよほど詳しく説明したのか、 アラン・ホールズワースの名に押しつぶされないよう フランク・ギャンバレがよほど気合をいれたのか、 はたまた、アラン・ホールズワースがフランクからテープを受け取る際に 「せいぜいお前もガンバレ!」と言われ発奮したのか... 理由はわかりませんが、きわめてテンションが高く、だれるのことのない プロフェッショナルな演奏が堪能できます。 特に1曲目のROCKSは超強烈...ガツーンとやられます! さまざまな作品に参加しながら、結構つまらないソロを弾いていることも多い アラン・ホールズワースですが、彼のソロの中ではトップクラスの 出来栄えでしょう。(いつもこれぐらい弾いて欲しいものです。) なにげにギター以外のメンバーも超絶です。グレイト! |
アメリカはカリフォルニアの美メロSSWによるピュア・ポップの傑作。 プロデュースに元ジェリーフィッシュのクリス・マニング (ジェリーフィッシュの歴代メンバーの中で最も影が薄い(失礼!) イメージがあったけど、やっぱり才能あったんですね〜)が関わっていますが、 いわゆるジェリーフィッシュ・フォロワー(90年代以降のパワー・ポップ勢)とは 一線を画す、繊細でナイーブな作風に仕上がっています。 ビートルズやビーチボーイズの魂がしっかりと宿っているメロディ、 アコースティック楽器の優しい響き、ピュアな歌声に耳を傾けていると、 ソフトな肌触りの毛布に包まれているような気分になります。 秋の夜長にとてもしっくりくるアルバムです。 (ある意味「ライナス・オブ・ハリウッド」ってアーティスト名は、 ライナス本人よりクリスのほうがしっくりくる気が!) タイプ的にエリオット・スミス(←勿体無くて聴いてない!)にも似てるみたいですね。 そろそろエリオット・スミスもまじめに聴いてみるかな(笑)... |
インドネシアの個性派&実力派ハード・ロック・バンドによる2nd。 クイーンまるパクリな出だしに思わず身を乗り出したあと、 田舎くさいダサダサな歌に突入するというあまりに予測不可能な展開に 即停止ボタンを押したくなりましたが、 我慢して聴き続けるとこれがなかなか面白いです! EL&P(パウエル)風のシンフォニックなシンセがうなり出したり、 ヴァン・ヘイレン(インドネシアつながり!)の名フレーズが出てきたり、 レインボウ風の様式美疾走曲が出てきたり、 ツェッペリン風のブルースロックになったり... クイーンとレインボウが大好物な点を考えると 基本的には同時代のGOD BLESSに似ているのですが、 その場のノリで思いついたこと、やってみたいことを、 後先考えず一気に詰め込んじゃいました的なハチャメチャさは、 KANTATA REVOLVEREに近いものを感じました。 (さすがにあそこまで狂っては無いですが... ってよく調べたら実はこの2バンドってメンバーがかぶってたのね... なるほど納得) なかなか入手しづらい作品ですが、 辺境B級マニアならチェックしておきましょう。 |
スウェーデンの知性派シンフォ・バンドによる3作目。 今回もさらに進化をとげており、 彼ららしい変幻自在なスタイルにますます磨きがかかっています。 中心には、シンフォ、ジャズ・ロック、AORといった要素を 持ちながら、それらを激しく拡大解釈しているため、 相変わらず実体が掴みづらいです。 70年代の5大プログレ・バンドから、 ドリーム・シアター、フラワー・キングス、スポックス・ビアード... といった近年の大物バンドの影響下にあるプログレ・バンドがひしめく中、 かなり異色な存在といえるでしょう。 彼らのアルバムを耳にするときは、 さまざまな楽曲に対応するため、もっと頭を柔らかくしなきゃ... と痛感します。 保守的なシンフォ・ファンにはちょっと厳しい... といいたいところですが、7曲目はシンフォ・ファンが大泣きしそうな名曲となっています。 ちょっと本気になれば、シンフォの名曲も簡単に作れちゃうところに、 このバンドの凄さを感じます。 |
音楽大国スウェーデンから、またまたとびきり面白いインスト・トリオが出てきました。 オルゴール、グロッケンシュピール、アコーディオン、ドラム...といった ユニークな組み合わせで、美しいステンドグラスのような 「スウィンギン・オルゴール」サウンドを繰り広げていきます。 これまでありそうで無かった斬新なスタイルなのですが、 彼らの音には誰もが懐かしさを感じることでしょう。 (個人的には「サーカス」的な雰囲気がツボでした。 それに日本人だから三拍子には弱いんだよなあ...) メタル好きには、ハロウィン系バンドのアルバム1曲目のイントロののどかな音楽 (大体1分ぐらいで、爆発音やハイトーン・シャウトが入ってブレイク!) をえんえんと演奏しているといえば雰囲気がわかってもらえるかも!(爆) ネットに落ちている動画を見ると、彼らがいかにすごい演奏をしているかが良くわかります。 |
キース・エマーソン影響下のキーボーディストを中心に結成された、
イギリスのシンフォ・バンドの2nd。 楽曲は、単なる懐古主義に留まらず、現代的なアレンジも取り入れるなど しっかりと練られており、 演奏も、高度な技術を持つメンバーが集結し、かっちりとまとまっているので 安心して楽しめる一品となっています。 ただ行儀が良すぎてスリルが少なく感じられるのがちょっと残念 (アルバムタイトルじゃないけどPROGRESS?って感じ!)... 次回作では改善して欲しいと思います。 首人形ジャケットはクレシダ(@オルガンつながり)を意識したのかな? (←んなわけないか!) |
スウェーデンが生んだ
孤高のプログレッシブ・デス・メタル・バンドが辿り着いた最高到達点といえる8th。 まさかここまで緻密に音を組み立てて作りこんでくるとは... 彼らにしか成し得ない究極の芸術作品に仕上がっています。 名盤BLACKWATER PARKの後、 2枚の作品でそれぞれ暴虐性と叙情性を徹底的に追及したあと、 再度融合を図った成果が音に現れています。 ここまでされるともう誰も文句のつけようが無いでしょう。 といいながらも、個人的には、完成度が高過ぎるというか、 彼らが遠くに行ってしまったというか... 結局はBLACKWATER PARKのほうが好きだったりします。 この調子だと今後も名盤を出し続けることでしょう。 |
インドネシアのベテラン・アーティスト、
YOVIE WIDIANTOが率いるポップ・バンドによる2005年の作品。 故CHRISYEに通じるような透明感のある、 とてもさわやかな歌ものポップスに仕上がっています。 とにかく曲の出来が良いです。 AHMAD DHANI、MELLYといったインドネシアの天才メロディ・メーカーと比べると YOVIEの楽曲はあくまでシンプル...奇抜な仕掛けは一切無く、 さらりと聴き流してしまいそうなのですが、 なぜかメロディがしっかりと耳に残っているのが特徴といえるでしょう。 ベテラン・アーティストにしか出せないような、 80年代AORあたりを思わせるシティ・ポップス的な質感もグッドです。 こういう音楽がちゃんと支持されるインドネシアってほんと素敵な国だなあ〜。 YOVIEのもう一つのバンドKAHITNAもちゃんと聴きたいと思います。 |
極めて質の高いネオクラシカル系作品を作り続けている
ウクライナの超絶鍵盤奏者による4th。 本作の魅力は、なんといっても豪華ギタリスト陣の参加につきるでしょう! ジョージ・ベラス、マイケル・ロメオ、マイケル・ハリス、 ジェフ・コールマン、ロジャー・スタフルバッハ... といったメンバーが集結し、 各人が神業級のテクニックを披露しています。 もちろん彼らをピコピコと迎え撃つヴィターリのパフォーマンスも、 いつもより一層気合が入っていて激しく格好良いです! 残念ながらリズム隊は打ち込み (ギタリストを呼びすぎて予算を使い果たしたとしか思えない!) なのですが個人的には全然気になりませんでした。 (基本的にリズム打ち込み=大幅減点なんですが、 本作では「キーボード vs ギター(〜ヴィターリ試練の十番勝負!〜)」的コンセプト がクローズアップされて、逆に良かったかも!) ラスト曲に邦題つけるなら「クラシック・チャンチャカチャン」ですね! (←こういうこと書くと年がバレるって...) |
90年代イタリアのジャズ・ロック・シーンで
最も輝いていた実力派バンドが、長いブランクをあけ久々にリリースした新作。 まだバンドが活動を続けていたことに驚きましたが、 アルバムの完成度の高さ(成長ぶり)にもっと驚きました! イタリアのジャズ・ロックといえば、 アルティ、エトナ、マス・メディア... といった火花が飛び散るような ホットで情熱的な演奏を連想してしまいますが、 彼らはいたってクール!... カンタベリー系を彷彿とさせる知性的な空気が アルバム全体を支配していて痺れます。 (演奏はどちらも超絶なんですけどね...) 適度に甘いメロディのさじ加減もまた絶妙です。 自分の信じる道をくそまじめに追求し続ける姿勢は とてもイタリア人とは思えないです!(笑) |
カナダが誇るユニークなテクニカル・シンフォ・バンドの久々となる2008年新作。 デビュー当時から比べると、 かなりスタイルの幅を広げていて、カラフルな作品に仕上がっています。 ただ、彼らが苦手としているヴォーカルパート(歌+歌メロ)、 叙情パートを強化しているのは良くわかるものの、 その効果は薄く、最大の弱点であることに変わりはありません... 彼らが最も得意な引き倒しパートは 相変わらず聴きごたえ十分なだけに、その点が一層際立っています。 (ついつい心の中で「ぬるい展開や歌なんかいいからとにかく弾きまくってくれ!...」 って思っちゃうんですよね...) 彼らのような極端なバンドには、短所を補うのではなく、 長所(攻撃性、突進力)をひたすら伸ばしていって欲しいんだけどな〜。 あの、1st〜2ndの頃の、端っこのやたら狭いスペースに集まって バカ騒ぎしてるような感じ?が大好きだっただけに レビューが辛口になってしまいましたが、 テクニカル・シンフォ好きなら外してはならない 傑作であることは確かです。 |
アメリカから飛び出した元気なパワー・ポップ・トリオのデビュー盤。 曲も演奏もきわめてシンプルですが、 ピチピチとしたフレッシュな演奏を真空パックしたような音が心地良く、 素直に楽しい気分に浸れます。 ヘッドフォンで聴かず、アンプのヴォリュームを最大にして、 スピーカーがぶち壊れそうなくらいの爆音で聴きたくなります。 (近所迷惑になるので絶対に出来ませんが...) やっぱりトリオだとベースの格好良さが目立ちますね。 これだけ普通な音で勝負しながら、多くのリスナーの支持を得ているのは 凄いことだと思います。 マーベラス3とか好きならマストでしょう。 #4曲目を聴くとオープニングで青春の影、 サビでオール・スルー・ザ・ナイト@シンディ・ローパーを思い浮かべちゃいます。 |
80年代に活躍していたアメリカのインスト・シンフォ・バンドによる2007年復活作。 流麗なギターをはじめとする安定した演奏技術を持ったメンバー達が 緻密に構成された楽曲を丁寧に演奏していくなかなかの傑作です。 彼らの旧作を聴いたことがないので断言できませんが、 特に目新しいアプローチは無いので、 音楽性はあまり変わっていないものと思われます。 個人的にはもう少し突き抜けた部分が欲しいかな (アルバムタイトルの割にはBREAKINGしてない!) HAPPY THE MANや4FRONTが好きなら結構ツボにはまると思います。 |
その昔、一部のプログレファンの間でかなり話題になった
イギリスのマニアックな変態屈折集団カーディアクスの作品。 当時凄さはわかったものの、ちょっと耳がついていけなかったので、 ずーっと放置してましたが、 そろそろ大丈夫だろうってことで引っ張り出して聴いてみました。 うわ〜濃ゆい〜えげつな〜い!。 マニアックでインパクト絶大ですね...でもキャッチーなのが良いです。 確実にザッパが入ってますが、その他にも体に悪そうな不純物が いっぱい入ってるので、聴いていると耳がやられそうです。 (合成着色料がふんだんに入ったキャンディーをほおばって ベロが真っ赤になるようなイメージ?) ただずっと聴いてると凄さに麻痺しちゃって後半やや飽きがくるのも事実です。 変態好きならマストでしょう。 |
日本のマイク・オールドフィールドこと大山曜によるプロジェクトのデビュー作。 たまには日本のプログレでも聴いてみようかな... ってことで肌に合いそうな本作を入手してみました。 当初思っていたよりもいろんな要素が入っていてかなり楽しめました。 確かにマイク色はあるものの、ニュー・エイジ色(といっても、 喜太郎〜姫神といった「和」を感じさせるようなものからウインダム・ヒルっぽいものまであり、 中には「北の国から」を思い出し「ジュン、ホォタルゥ〜!」と叫びたくなる場面もありました!)も色濃く、 マイクの影響下にあるヨーロッパ(特にポーランド)のマイク系バンド、アーティスト達と比べると、 明らかに突出した個性を持っているのが良いですね。 一聴してわかる上野洋子の存在感もさすがです。 他の作品も少しずつ聴いてみることにします。 |
ここ数年のキーボード・シンフォ界でダントツの存在感を放っている
ロシアのLITTLE TRAGEDIESの2枚組力作。 アルバムを出すごとに成長している彼らですが、 今回もその勢いは全く衰えていません。 とにかくバンドの状態がすこぶる良いです。 きっとアイデアやメロディが湯水のごとく湧き出てくるんでしょう。 そんな膨大な情報量を一気に音に表せる 超絶な演奏技術にもますます磨きがかかっています。 これだけすごいものを出されると、 今後も彼らが成長し続けられるかどうか不安になってきます! 少なくともこの時点では間違いなく彼らの最高到達点といえるでしょう。 向かうところ敵無し状態で突き進んでいる感じがなんとも頼もしいです。 |
70年代のブリティッシュ・ハード・ロック史上に残る
名盤MISUNDERSTOODで知られる名バンド、ストライダーのデビュー盤。 「メジャーものとマイナーものにはさまれた中間層が 最も再発されにくい」というありがたくないルール?どおり、 中堅バンドである彼らのアルバムは再発が遅れていましたが、 ようやくCD再発されました! ツェッペリンやパープルのような派手さはありませんが、 その分、70年代ブリティッシュ・ハード特有の 粘っこさ、骨太さ、重厚さ、切れ味、渋さ...といった部分が クローズアップされています。 またイアン・キューリーのピアノの効果は絶大で、楽曲の躍動感や叙情性が数倍アップしています。 クイーンとはまた違ったピアノ入りハード・ロックのスタイルを確立しているといえるでしょう。 久々に、パトゥとかメイ・ブリッツとかバッジーとかスリー・マン・アーミーとか ボクサーとかクリア・ブルー・スカイあたりを 引っ張り出してむさぼり聴きたくなりました。 |
スウェーデンを代表するビートルズ系ポップ・バンド、トーゲスの後期(1967〜68)音源集。 ビートルズと時代を共有した世界中のビートルズ・フォロワーと比べると、 音楽大国スウェーデンのバンドだけあってトップレベルの完成度を誇っています。 67〜68年というサイケデリックな時代だけあって、同時代のビートルズ、 ビーチボーイズ、ゾンビーズあたりの影響が色濃く出ており、 活動歴の長さも手伝ってか、同国のマスコッツよりも明らかに 音楽性が充実しているといえます。 つまらない曲もありますが、オーケストラ・アレンジを導入したソフト・ロック的な 泣き曲は絶品です。 前述のバンドに加え、グレープフルーツ、レフトバンク、アフター・ティー(オランダ)あたりが 好きな人は是非チェックしてみてください。 |